1. 日経平均はハイテク株などが買われ続伸
2025年12月26日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比342円60銭高の5万0750円39銭でした。前日25日はクリスマスの祝日で、米国、英国、ドイツなどの欧米市場のほか、韓国、香港などアジア市場も休場でした。
国内でも材料が乏しい中、アドバンテストやソフトバンクグループなどハイテク、半導体関連銘柄などが買われました。また26日は、12月期決算企業の期末配当や優待の権利付き最終売買日となるため、権利取りを意識した個人投資家などの買いも見られました。ドラッグストアを展開するクスリのアオキホールディングスが25日、発行済み株式総数(自己株式を除く)の6.32%にあたる600万株、240億円を上限とした自社株買いを行うこと、併せて2026年5月期末の会社設立40周年記念配(40円)の実施を行うことなど発表したことが好感され、ストップ高水準まで買われました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、終値は前営業日の24日に比べ20ドル19セント安の4万8710ドル97セントでした。ダウ平均は前営業日まで5日続伸していたことから利益確定や持ち高調整の売りが出やすい局面でした。日本株も週初から上値の重い展開になることが想定されます。ただし、「閑散に売りなし」と言われるように、薄商いの中、大きな下落にもならないでしょう。
さて、30日にはいよいよ2025年最後の取引となる大納会を迎えます。2024年末の終値は3万9894円54銭でした。それと比較するとすでに1万円以上高くなっています。ここからさらに「掉尾(とうび)の一振」で、年末に向けて株価が大きく上昇することはなさそうですが、5万円台を維持したまま大納会を終える可能性が高くなってきました。
日本時間31日未明には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表されます。来年の利下げ動向を占う意味で注目されます。米利下げ色が強まると、年明けの日本株の下値支えとなることが期待されます。ちなみに、大納会後も外国為替市場は動いています。足元では円安傾向にあることから政府・日銀による為替介入も意識されるところです。これらの動向も、年明けの相場に影響を与えそうです。
