2026年という新しい年が幕を開けました。心機一転、「今年こそは家計を整えよう」「将来のために資産形成を始めよう」と、気持ちを新たにされている方も多いのではないでしょうか。

新年という節目の今こそ、避けては通れない老後のお金について真剣に向き合う絶好のタイミングです。

今回は、厚生労働省や総務省の最新調査結果をもとに、2025年度の改定年金額や、現代のシニア世代が実際に受け取っている平均額、そして赤字が続く家計収支のリアルについて詳しく解説します。

1. 国民年金、満額受給は一人当たり「月6万9308円」←対前年度1308円アップ!

公的年金は、毎年物価や賃金の変動を反映して見直されています。2025年度の年金額は、前年度より1.9%引き上げられています。

公表された年金額例を見ると、国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額6万9308円となっています。

また、厚生年金は、モデルケース「厚生年金を受け取る会社員の夫+国民年金を受け取る妻」の世帯の場合、月額23万2784円です。

※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

2. 厚生年金、60~90歳以上の”一般的な人”「みんなのもらえる平均はいくら?」

今のシニア層が実際に受け取れる年金額はいくらくらいなのでしょうか。

厚生労働省年金局が発表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、年齢ごとの平均年金月額を一覧形式で見てみましょう。

はじめに厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額を確認します。

2.1 【60歳代(60〜69歳)】厚生年金の年金月額一覧表

  • 60歳:9万9664円
  • 61歳:10万4455円
  • 62歳:10万9323円
  • 63歳:6万8758円
  • 64歳:8万3901円
  • 65歳:14万9862円
  • 66歳:15万2378円
  • 67歳:15万2356円
  • 68歳:15万2709円
  • 69歳:15万1284円

※65歳未満の厚生年金受給者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している方も含む。

2.2 【70歳代(70〜79歳)】厚生年金の年金月額一覧表

  • 70歳:15万455円
  • 71歳:14万8371円
  • 72歳:14万6858円
  • 73歳:14万5583円
  • 74歳:14万7774円
  • 75歳:15万1410円
  • 76歳:15万1241円
  • 77歳:15万962円
  • 78歳:15万862円
  • 79歳:15万3115円

2.3 【80歳代(80〜89歳)】厚生年金の年金月額一覧表

  • 80歳:15万3729円
  • 81歳:15万5460円
  • 82歳:15万7744円
  • 83歳:15万9994円
  • 84歳:16万2555円
  • 85歳:16万3947円
  • 86歳:16万5577円
  • 87歳:16万5557円
  • 88歳:16万6200円
  • 89歳:16万6767円

2.4 【90歳以上】厚生年金の年金月額一覧表

  • 90歳以上:16万4027円

標準的な年金受給開始年齢は65歳となっています。65歳以降の各年齢で受け取れる厚生年金の平均年金月額は、14万円~16万円台でした。

3. 国民年金、60~90歳以上の”一般的な人”「みんなのもらえる平均はいくら?」

続いて、国民年金(老齢基礎年金)について、各年齢で受給できる平均年金月額を見ていきます。

3.1 【60歳代(60〜69歳)】国民年金の年金月額一覧表

  • 60歳:4万5186円
  • 61歳:4万6371円
  • 62歳:4万7784円
  • 63歳:4万7258円
  • 64歳:4万7896円
  • 65歳:6万1240円
  • 66歳:6万1369円
  • 67歳:6万1345円
  • 68歳:6万1293円
  • 69歳:6万978円

※65歳未満の国民年金(老齢基礎年金)受給者は繰上げ受給を選択した方。

3.2 【70歳代(70〜79歳)】国民年金の年金月額一覧表

  • 70歳:6万1011円
  • 71歳:6万770円
  • 72歳:6万234円
  • 73歳:6万32円
  • 74歳:5万9813円
  • 75歳:5万9659円
  • 76歳:5万9555円
  • 77歳:5万9349円
  • 78歳:5万9124円
  • 79歳:5万8676円 

3.3 【80歳代(80〜89歳)】国民年金の年金月額一覧表

  • 80歳:5万8623円
  • 81歳:5万8269円
  • 82歳:5万8003円
  • 83歳:5万7857円
  • 84歳:5万9675円
  • 85歳:5万9425円
  • 86歳:5万9228円
  • 87歳:5万9204円
  • 88歳:5万8756円
  • 89歳:5万8572円

3.4 【90歳以上】国民年金の年金月額一覧表

  • 90歳以上:5万5633円

65歳以降の人が受給できる国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額は、5万円~6万円台となっています。

4. 65歳以上の家計収支、単身と夫婦世帯「赤字はどちらも毎月発生?」

2025年3月11日に総務省より公表された「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」から、65歳以上無職の夫婦世帯と単身世帯のひと月の家計収支を見てみましょう。

4.1 【夫婦】65歳以上無職夫婦世帯の家計収支

毎月の実収入:25万2818円

■うち社会保障給付(主に年金)22万5182円

毎月の支出:28万6877円

■うち消費支出(いわゆる生活費):25万6521円

  • 食料:7万6352円
  • 住居:1万6432円
  • 光熱・水道:2万1919円
  • 家具・家事用品:1万2265円
  • 被服及び履物:5590円
  • 保健医療:1万8383円
  • 交通・通信:2万7768円
  • 教育:0円
  • 教養娯楽:2万5377円
  • その他の消費支出:5万2433円
    • うち諸雑費:2万2125円
    • うち交際費:2万3888円
    • うち仕送り金:1040円

■うち非消費支出:3万356円

  • 直接税:1万1162円
  • 社会保険料:1万9171円

毎月の家計収支

  • 3万4058円の赤字

この夫婦世帯の場合、ひと月の実収入25万2818円に対し、支出は合計28万6877円で、月の家計収支は3万4058円の赤字となっています。

4.2 【単身】65歳以上無職単身世帯の家計収支

毎月の実収入:13万4116円

■うち社会保障給付(主に年金):12万1629円

毎月の支出:16万1933円

■うち消費支出:14万9286円

  • 食料:4万2085円
  • 住居:1万2693円
  • 光熱・水道:1万4490円
  • 家具・家事用品:6596円
  • 被服及び履物:3385円
  • 保健医療:8640円
  • 交通・通信:1万4935円
  • 教育:15円
  • 教養娯楽:1万5492円
  • その他の消費支出:3万956円
    • うち諸雑費:1万3409円
    • うち交際費:1万6460円
    • うち仕送り金:1059円

■うち非消費支出:1万2647円

  • 直接税:6585円
  • 社会保険料:6001円

毎月の家計収支

  • 2万7817円の赤字

単身世帯の場合は、ひと月の実収入13万4116円に対し、支出は合計16万1933円で、月の家計収支は毎月2万7817円の赤字となっています。

5. 国民年金・厚生年金、「平均を参考」に今後の資産形成に役立てる

2025年度の年金額は1.9%の増額となりましたが、家計調査の結果からは、依然として毎月3万円前後の赤字が発生している厳しい現状が浮き彫りとなりました。厚生年金の受給額には現役時代の収入による格差もあり、誰もがモデルケース通りの金額を受け取れるわけではありません。物価上昇の勢いを考えると、増額分だけで安心するのではなく、年金以外の備えがこれまで以上に重要になります。

新しい年がはじまった今こそ、「ねんきん定期便」を活用して将来の受給額を正確に把握することからはじめてみましょう。その上で、新NISAのような非課税制度を賢く利用し、少額からでも「将来の自分への仕送り」として資産運用を検討することが、豊かな老後を築く確かな一歩となります。

参考資料

マネー編集部年金班