2. 【最新】令和6年度の「厚生年金+国民年金」平均受給額はいくらになった?

60歳以上の受給権者全体を対象とした国民年金と厚生年金の平均受給額を、男女別に見ていきましょう。

こちらも、厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基にしています。

2.1 国民年金の平均月額

国民年金 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

国民年金 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

出典:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 〈全体〉平均年金月額:5万9310円(5万7584円)
  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円(5万9965円)
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円(5万5777円)

2.2 厚生年金の平均月額(国民年金部分を含む・全体・男女別)

厚生年金保険(第1号) 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

厚生年金保険(第1号) 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

出所:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 〈全体〉平均年金月額:15万289円(14万6429円)
  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円(16万6606円)
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円(10万7200円)

※()内は前年度の数字

国民年金の場合、平均月額は男女ともに5万円台から6万円台で、その差は比較的小さいです。これは、国民年金が原則として加入期間に応じて支給額が決まる制度であることが理由と考えられます。

一方で、厚生年金(国民年金部分を含む)の平均月額は、男性が16万円台、女性が11万円台と、男女間で大きな開きがあります。なお、前年度と比べると全体で+3860円、平均額が増えています。

厚生年金におけるこの男女差は、主に現役時代の働き方の違いに起因すると考えられます。一般的に男性の方が勤続年数が長く、賃金も高い傾向にあるため、結果として厚生年金の加入期間が長くなり、納付保険料も多くなることが影響しているのでしょう。

ただし、これらの数値はあくまで平均であり、実際の受給額には個人差が大きい点に注意が必要です。男女を問わず、受給額が1万円に満たない方から30万円を超える方まで幅広く分布しています。

ご自身の年金加入記録やこれまでの働き方を振り返り、将来の受給見込額を把握することが、より現実的な老後設計の第一歩となります。