1月中旬から下旬にかけては、日本年金機構から源泉徴収票が届き、確定申告や家計の見直しを考える方も多い時期です。
60歳代になると、多くの世帯で収入の中心が年金に移り、これまでとは家計の前提が変わります。
実際の貯蓄額を見ると、金融資産をほとんど持たない世帯と高額な資産を保有する世帯があり、その実情は一様ではありません。
本記事では、最新の調査データをもとに、60歳代の貯蓄状況を世帯構成別に整理し、家計の実態を紹介します。
1. 【60歳代・単身世帯】貯蓄ゼロは27.7%、2000万円以上は22.9%
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」のデータをもとに、60歳代の単身世帯の貯蓄事情を紹介します。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
- 金融資産非保有:27.7%
- 100万円未満:8.9%
- 100~200万円未満:5.6%
- 200~300万円未満:3%
- 300~400万円未満:3.3%
- 400~500万円未満:2.8%
- 500~700万円未満:5.8%
- 700~1000万円未満:5.1%
- 1000~1500万円未満:8.2%
- 1500~2000万円未満:2.6%
- 2000~3000万円未満:6.1%
- 3000万円以上:16.8%
- 無回答:4.2%
金融資産を保有していない「貯蓄ゼロ」の単身世帯は27.7%と約3割にのぼります。
2000万円以上(※)の世帯も約2割あり、一定数の高資産層が存在します。
※2000万円~3000万円未満6.1%+3000万円以上16.8%=計22.9%
1.1 【60歳代・単身世帯】平均貯蓄額と中央値は(金融資産を保有していない世帯含む)
- 平均:1679万円
- 中央値:350万円
平均貯蓄額は1679万円と高水準ですが、中央値は350万円にとどまっています。
これは、3000万円以上を保有する一部の高資産世帯が平均値を押し上げているためです。
分布とあわせて見ることで、多くの単身世帯の貯蓄額は平均よりも低い水準にあるとわかります。
