止まらぬ物価高騰の影響は、世代を超えた世帯の家計を圧迫しています。限られた年金だけが収入源となる世帯にとっては、家計のやりくりに苦心されているケースもあるでしょう。

公的年金の受給額には大きな個人差がありますが。年金生活者が一定の所得要件を満たす場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となります。

年金生活者支援給付金は、「老齢・障害・遺族」の基礎年金に上乗せして支給される給付金ですが、申請が必須であり、対象者であっても手続きをしないと受け取ることができません。

この記事では2025年度に2.7%増額された給付額や、それぞれの支給要件、そして重要な申請方法を詳しく解説します。

さらに、働くシニアやパート労働者に大きな影響を与える「106万円の壁」撤廃に向けた年金制度改正の最新動向も併せて整理し、確実にお金を受け取るための知識をお届けします。

1. 次回は2月13日支給【年金生活者支援給付金】2025年度の給付基準額はいくら?

「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。

老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に給付金が設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。また、給付額は公的年金と同様に、年度ごとに見直しがおこなわれます。

1.1 年金生活者支援給付金「2025年度の給付額」はいくら?

2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より+2.7%引き上げられており、6月支給分の「4・5月分給付金」から増額率が適用されています。

各給付金の2025年度月額は以下の通りです。

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

なお、老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。