年末年始が近づき、子どもや孫との再会を楽しみにしているシニア世代の方も多いのではないでしょうか。

一般的に65歳から年金を受け取り始める方が多く、仕事をリタイアする方も増える60歳代や70歳代。

この世代は、孫へのプレゼントやお年玉といった「孫消費」に積極的な一方で、自身の老後資金も気になるところです。

物価高が続くなかで、今のシニア世帯の貯蓄はどれくらいあるのでしょうか。

本記事では、最新の調査データをもとに「シニア世代の孫消費」の実態と、60歳代・70歳代のリアルな貯蓄事情について詳しく解説します。

60歳代・70歳代の二人以上世帯における「貯蓄の平均や中央値」を見ていきますので、参考にしてください。

1. シニア世代の「孫消費」とは?最新調査から見る実態

ソニー生命保険株式会社が2025年11月20日に公表した「シニアの生活意識調査2025」によると、シニア世代の消費動向が明らかになっています。

この調査は全国の50歳代から70歳代の男女1000人を対象に行われ、シニア世代の生活に関する意識が浮き彫りになりました。

調査結果からは、シニア世代の孫に対する消費の実態も判明しています。

直近1年間における「孫消費」で最も多かったのは「おこづかい/お年玉/お祝い金」で、前年調査から4.2ポイント増加しました。

この1年間で孫のためにお金を使ったこと「2025年の上位10項目」

この1年間で孫のためにお金を使ったこと「2025年の上位10項目」

出典:ソニー生命保険株式会社「シニアの生活意識調査2025」

そのほか、「一緒に外食」や「おもちゃ/ゲーム」といった項目が続いています。

また、孫のために年間で支出した金額は平均で11万3074円にのぼり、前年と比較して8357円増えていることもわかっています。

年末年始には、お年玉や家族での食事などを計画している方も多いかもしれません。

では、こうした支出を支えるシニア世代は、実際にどれくらいの貯蓄を持っているのでしょうか。