2. 65歳以上の二人以上世帯、貯蓄額の実態は？
総務省の「家計調査報告（貯蓄・負債編）－2024年（令和6年）平均結果－（二人以上の世帯）」を基に、世帯主が65歳以上の二人以上世帯が保有する貯蓄額を確認します。
2.1 貯蓄額の平均と中央値：「世帯主が65歳以上の二人以上世帯」
- 平均値：2509万円
- 貯蓄保有世帯の中央値：1658万円
世帯主が65歳以上の二人以上世帯における貯蓄額の平均は2509万円です。
一方で、一部の富裕層の影響を受けにくく、より実態に近いとされる「中央値」は1658万円となっており、平均値とは851万円の開きがあります。
老後の生活に必要となる貯蓄額は家庭ごとに異なりますが、賃貸で家賃の支払いがあったり、医療費や介護費の負担が増えたりする場合には、中央値である1658万円では不足する可能性も考えられます。
次に、貯蓄額の詳しい分布状況を見てみましょう。
2.2 貯蓄額の分布：200万円未満の世帯割合は？
先ほどのグラフから、貯蓄額の階級ごとの世帯分布を詳しく見ていきます。
- 100万円未満：8.1％
- 100万円～200万円未満：3.6％
- 200万円～300万円未満：3.1％
- 300万円～400万円未満：3.6％
- 400万円～500万円未満：3.3％
- 500万円～600万円未満：3.3％
- 600万円～700万円未満：2.9％
- 700万円～800万円未満：2.8％
- 800万円～900万円未満：3.3％
- 900万円～1000万円未満：2.5％
- 1000万円～1200万円未満：4.8％
- 1200万円～1400万円未満：4.6％
- 1400万円～1600万円未満：5.1％
- 1600万円～1800万円未満：3.3％
- 1800万円～2000万円未満：3.3％
- 2000万円～2500万円未満：7.4％
- 2500万円～3000万円未満：5.8％
- 3000万円～4000万円未満：9.4％
- 4000万円以上：20.0％
貯蓄額が2000万円を超える世帯は全体の42.6％にのぼり、さらに3000万円以上を保有する世帯も29.4％存在します。
その一方で、貯蓄が200万円に満たない世帯も11.7％いることがわかります。
では、仕事をリタイアした65歳以上の二人以上世帯に絞ると、貯蓄の状況はどのようになるのでしょうか。
