「寒くなったせいか、〈ペチュニア〉や〈カリブラコア〉が咲かなくなってきたので、そろそろ処分しようかな」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな話をきくと、私は慌てて「捨てるのはちょっと待ってください!」と声をかけたくなってしまいます。

園芸歴25年の私の経験からすると、春から秋に花を咲かせる「一年草」扱いの花の中には、冬越しすることができる「本来は多年草の花」もあります。

しかも、冬越しにはうれしいメリットもあります。私の庭で、春の早い時期から、大きく育った株でモリモリ満開に咲く花を楽しめるのは、この「冬越しに成功した一年草」があるからなんです。

「冬越しなんて難しいんでしょう」と思われるかもしれませんが、条件をおさえて実践できれば、意外と簡単にできますよ。

わが家で実践している「冬越し」の方法とともに、個人的におすすめの「冬越ししたい花」を紹介していきますので、花が終わった株の処分を考えていた方は、最後まで読んでみてくださいね。

1. 春~秋に花を咲かせる一年草扱いの花で、冬越しできるものは?

1.1 冬越しできる花は「タグ」でチェックできます

筆者の庭で咲く冬越しした一年草扱いの多年草の写真

筆者の庭で咲く冬越しした一年草の写真

筆者撮影

まずは、「冬越しできる一年草」の見分け方から、お話していきましょう。

園芸店やホームセンターで一年草を購入するとき、花の名前や開花時期、水やりなどの栽培方法が書かれた「タグ」がついてきますよね。

ここに「冬越しできるかどうか」を見分ける、とても貴重な情報があります。タグに書かれている「最低気温(最低温度)」を見てみましょう。

近畿地方の庭で25年ガーデニングをしている私の経験では、関東以西の温暖地、太平洋側などでは、「最低気温:0度」の表示がタグにある花は、霜に当てないようにすれば、冬越しはできます。

タグに「最低気温」が0度、または5度と書かれている花であれば、冬越しできると考えていいでしょう。

日本の冬の寒さに耐えることができないため、一般的に「一年草」として扱われている多年草があります。こうした多年草は、冬越しすれば次の春にも花が楽しむことができるのです。

※一年草扱いの多年草であっても、商品タグに「一年草」と表記されている場合、最低気温(最低温度)の表記がないものもあります。その場合は、この記事の「冬越ししたい花」を参考にしてくださいね。