8. まとめにかえて
老後の生活設計の基盤となる公的年金は、その仕組みを理解した上で、平均受給額や家計収支の現実を把握することが極めて重要です。
シニア世帯の家計収支データは、老齢年金世代は夫婦世帯・単身世帯ともに年金収入だけでは毎月赤字となっています。公的年金とは別に「自助努力」による資産形成が、今後ますます高まっていくことになるでしょう。
また、2025年改正法では、社会保険の適用拡大や、在職老齢年金の基準額引き上げなど、働く人々に有利となる改正が多く盛り込まれました。
これは、年金を受け取りながら長く働くことを前提とした社会へと制度が変化していることを意味します。
公的年金の基礎知識と最新の法改正情報を踏まえ、新NISAなど税制優遇制度も活用し、老後資金を準備するだけでなく、退職後の働き方やキャリアプランについても検討を深めていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「いっしょに検証!公的年金 公的年金の仕組み」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」1 主な年齢の平均余命
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
マネー編集部年金班