5. 80歳代「厚生年金と国民年金」の平均月額を見る
80歳代の各年齢の年金月額はどうでしょう。
5.1 【厚生年金一覧表】80歳代の平均月額《1歳刻みで見る》80〜89歳
- 80歳:厚生年金15万1580円
- 81歳:厚生年金15万3834円
- 82歳:厚生年金15万6103円
- 83歳:厚生年金15万8631円
- 84歳:厚生年金16万59円
- 85歳:厚生年金16万1684円
- 86歳:厚生年金16万1870円
- 87歳:厚生年金16万2514円
- 88歳:厚生年金16万3198円
- 89歳:厚生年金16万2841円
5.2 【国民年金一覧表】80歳代の平均月額《1歳刻みで見る》80〜89歳
- 80歳:国民年金5万6736円
- 81歳:国民年金5万6487円
- 82歳:国民年金5万6351円
- 83歳:国民年金5万8112円
- 84歳:国民年金5万7879円
- 85歳:国民年金5万7693円
- 86歳:国民年金5万7685円
- 87歳:国民年金5万7244円
- 88歳:国民年金5万7076円
- 89歳:国民年金5万6796円
80歳代の平均受給額は、厚生年金は15万円~16万円台。国民年金5万6000円~8000円台です。
いずれの年代においても、平均月額に大きな年齢差はありませんでした。ただし上記はあくまでも「各年齢の平均」である点には留意が必要です。
6. まとめにかえて
本記事では、日本の公的年金制度が国民年金と厚生年金からなる2階建て構造であることを再確認しました。 そして、この2つの年金の違いが、老後に受け取る年金額に大きな個人差をもたらす要因であることを解説しました。
65歳を境に年金額が大きく上昇する傾向や、65歳以降は厚生年金で14万円台、国民年金で5万円台後半が中心的な水準となっていることが、データから明らかになりました。 これらの平均額は、あくまで平均値であり、個々の年金加入期間や報酬額、繰上げ受給の有無などによって、実際の受給額は大きく変動します。
しかし、平均額を知ることは、ご自身の老後の生活設計を考える上でのベンチマークとして非常に有用です。 公的年金は老後の生活基盤ですが、それだけで十分な生活を送れるかどうかは、一人ひとりのライフスタイルや必要経費によって異なります。
公的年金以外の資産形成や私的年金の活用など、自助努力による備えも重要になってくるでしょう。 今回の記事で得た知識を基に、改めてご自身の年金記録を確認したり、将来の年金受給見込み額を試算したりするなど、具体的な行動に移してみてはいかがでしょうか。 老後のお金に関する不安を解消するためには、「知る」ことからすべてが始まります。 将来の自分にとって最適なお金のプランを立てるための、一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 千葉市「年金受給者ですが、介護保険料の特別徴収とは何か教えてください。」
- 日本年金機構「厚生年金の保険料」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
石津 大希

