3. 「平均年収600万円」で「40年間」働いた会社員の将来の年金額はいくら?《試算》
現役時代にバリバリ働き、平均年収600万円をキープして定年を迎えた場合、老後の年金はいくらもらえるのでしょうか。
今回は、日本年金機構の資料をもとに、昭和31年4月2日以後生まれ(69歳以下)のモデルケースで試算しました。
《モデルケースの条件》
- 65歳から受給開始
- 就労期間:20歳から60歳までの40年間、すべて会社員(厚生年金加入)
- 平均年収:600万円(ボーナス込み)
- 家族構成:独身(配偶者・扶養家族なし)
- 国民年金の未納期間なし
- 経過的加算なし
3.1 厚生年金の受給額の計算式
報酬比例部分= A + B
A(2003年3月以前):平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
B(2003年4月以降):平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
報酬比例部分(従前額)=( A + B )× 1.061
A(2003年3月以前):平均標準報酬月額×7.5/1000×2003年3月までの加入期間の月数
B(2003年4月以降):平均標準報酬額×5.769/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
どちらかの式によって算出されます。また加入の時期によって計算式が異なるため、ここでは2003年4月以降に加入したとして試算します。
3.2 厚生年金額をシミュレーション
試算の結果、65歳から受け取れる年金額は以下の通りです。
- 年額:約214万7140円
- 月額:約17万8928円
この金額は、老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金の合計です。
老齢基礎年金(1階部分)
- 年額:83万1700円(満額)
- 20歳から60歳まで保険料を納めた場合、満額を受け取れます。
老齢厚生年金(2階部分)
- 年額:131万5440円
- 平均標準報酬額は50万円。計算式:50万円×5.481÷1000×480月=131万5440円
実際には40年間を通して年収600万円であるケースはまれですが、一つの目安となるでしょう。
※扶養家族がいないため、加給年金額は含まれません。
※昭和21年4月1日以前に生まれた方については、給付乗率が異なります。※年収÷12で仮の平均標準報酬月額を算出しています。実際には「平均標準報酬月額」「平均標準報酬額」を用いるため、厳密には年収と異なります。※あくまでも概算のため、実際の受給額とは異なるケースがあります。
※老齢基礎年金は2025年度新規裁定者の基準額です。
