3. 投資月額はどう決めれば良い?
それでは、シミュレーション結果の比較などを元にして、実際の投資額の考え方について大切なポイントを解説をしていきます。
3.1 高額投資は「短期間・高リスク」
今回のシミュレーション結果だけを見ると、「早く資産を作りたい人は月額投資を高くすれば良い」と考える人も多いかもしれません。ただし、シミュレーション結果は、あくまでも利回りが一定の割合で推移した場合の算定結果です。
投資を行う際に、常に右肩上がりで資産が増えていくわけではありません。
資産価値は日々変動するため、シミュレーションのような安定した利回りが実現することはほとんどないのです。
新NISA制度の積立投資枠で選択できる主な商品である「インデックスファンド」は、経済市場と連動して動きます。市場は短期的には下落することもありますが、長期的な視点で見れば、緩やかな上昇傾向を示してきました。そのため、投資信託の積立投資でリスクを抑えながら安定的なリターンを期待するには、20年以上の投資期間が目安とされています。
つまり、高額投資で短期間での2000万円達成といった資産形成を目指すと、利回りの不安定さからリスクが高まり、期待通りの利益を得られない可能性も高くなります。
月々の投資額を高く設定する場合には、このリスクを十分に理解しておく必要があります。
3.2 低額投資は「長期戦・忍耐力」
低額投資にもデメリットがあります。最も大きな課題は、シミュレーション結果からもわかるように、目標達成までに長い時間を要することです。少額の投資では、市場がプラスに動いても総資産額の増加幅が限られるため、「投資している実感」や「目に見える成果」を感じにくいものです。
短期的な損益ばかりに目を向けてしまうと、投資に意味がないと判断してしまい、小さな資産増加に価値を見出せず、途中で投資をやめてしまう人も少なくありません。
しかし、積立投資を中断することは、複利効果という大きなチャンスを逃す、もったいない選択になってしまう可能性があります。
少額での積立投資で成功するためには、日々の値動きに一喜一憂せず、10年・20年という長期的な視点で資産の成長を見守る姿勢が重要です。ゆったりとした気持ちで資産を育てる忍耐力が、長期投資を成功させるカギとなるのです。
3.3 自分に合った投資金額を設定しましょう
ここまで、投資額の違いによるそれぞれのメリット・デメリットを見てきました。金額の違いは、一概にどちらが優れていると言えるものではありません。大切なのは、自分自身に合った「投資スタイル」を見つけることです。
そのためには、まず自分の「リスク許容度」を把握しましょう。万が一、資産が目減りした際に、どのくらいまでなら生活に支障を来さずにいられるか。また、資産価値が落ち着くまで待つことができるか。これらを理解することが、積立投資の計画を立てる上で非常に重要な土台となります。
そして、リスク許容度を踏まえて、生活に無理のない範囲で毎月の積立額を決めましょう。生活に無理のない金額を設定することで、同じ金額で長く投資を続けることができるのです。
さらに、投資に対して、過度な期待はしないように心がけましょう。資産は一直線に増えるわけではなく、上がったり下がったりを繰り返します。日々の短期的な値動きに一喜一憂しないことが大切です。
これらのポイントを総合的に考え、自分にとって最適なバランスの投資額を見つけることが、将来の確かな資産を築く一歩になります。
