6. まとめにかえて
本記事では、高齢者世帯の半数近くが公的年金のみで生活しているという実態を踏まえ、その生活を支援する「年金生活者支援給付金」の仕組みを詳細に確認しました。
2025年度は増額改定となり、老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5450円となりましたが、この給付金を受け取るためには、老齢・障害・遺族の各年金受給者ごとに定められた所得要件をクリアし、かつ必ず「請求手続き」を行う必要があります。
手続きについては、新たに老齢年金を受け取り始める方と、すでに年金を受給中の方とで方法が異なりますが、原則として請求した月の翌月分から支給が始まるため、請求書の提出は早めに行うことがたいせつです。
公的年金は個人差が大きく、自助努力による資産形成が不可欠ですが、まずは利用できる公的な支援制度をしっかりと把握することが重要です。
年金生活者支援給付金は、日々の光熱費などの「ちょっとしたゆとり」を生んでくれる資金源となります。支給対象となった場合は、しっかり手続きして活用しましょう。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
- 日本年金機構「老齢（補足的老齢）年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします～年金額は前年度から 1.9％の引上げです～」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内リーフレット」
- 厚生労働省「2024（令和6）年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
- 厚生労働省「2024（令和6）年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
マネー編集部社会保障班
