数年前には「ソロ活」に対して「寂しい」というようなネガティブイメージがつきものでした。「どんなことなら一人でもできるか」が話のネタになっていたこともあるのではないでしょうか。

そのような状況が少しずつ変化し、近年「ソロ活」という言葉が定着しつつある中、Z世代はこの「ひとり時間」をどのように捉え、楽しんでいるのでしょうか。

今回は、Z世代、Y世代、X世代を対象とした「ひとり時間の過ごし方」に関する意識調査から、世代間の意識の違いやZ世代ならではの「ソロ活」の実態を探ります。

1. Z世代の約4割が「ソロ活」を経験

僕と私と株式会社が実施した「ソロ活」に関する調査を見ていきましょう。

1.1 調査概要

  • 調査名:Z世代/Y世代/X世代に聞いた!ソロ活に関する意識調査
  • 対象条件:Z世代(22~28歳。学生除く)・Y世代(29~45歳)・X世代(46~60歳)
  • 調査期間:2025年9月26~30日
  • 調査方法:インターネットを利用したアンケート
  • 調査有効回答数:4,000名(Z世代:1,695人、Y世代:1,200人、X世代:1,105人)

直近3ヶ月以内に、一般的に複数人で行くことが多い場所や活動を、ひとりで楽しんだことはありますか?1/6

直近3ヶ月以内に、一般的に複数人で行くことが多い場所や活動を、ひとりで楽しんだことはありますか?

出所:僕と私と株式会社「ソロ活(ひとり時間の過ごし方)に関する意識調査」(PR TIMES)

1.2 直近3ヶ月以内に、一般的に複数人で行くことが多い場所や活動を、ひとりで楽しんだことはありますか?(単一選択)

はい(例:ひとりで映画・旅行・ライブなどに行った)

  • Z世代: 41.1%
  • Y世代: 37.7%
  • X世代: 22.9%

いいえ/思い当たるものがない

  • Z世代: 58.9%
  • Y世代: 62.3%
  • X世代: 77.1%

直近3ヶ月以内に、一般的に複数人で行くことが多い場所や活動を「ひとりで楽しんだことがある」と回答したZ世代は41.1%に上りました。Y世代の37.7%やX世代の22.9%と比較しても高い割合であり、Z世代が「ソロ活」に対して積極的であることがわかります。

2. ソロ活は「楽しい」「自分らしい」ポジティブな時間

あなたは“ソロ活”に対して、どのような印象を持っていますか?2/6

あなたは“ソロ活”に対して、どのような印象を持っていますか?

出所:僕と私と株式会社「ソロ活(ひとり時間の過ごし方)に関する意識調査」(PR TIMES)

2.1 あなたは“ソロ活”に対して、どのような印象を持っていますか?(複数選択可)

楽しそう/気楽そう

  • Z世代: 36.4%
  • Y世代: 36.5%
  • X世代: 33.6%

自分らしくいられそう

  • Z世代: 29.4%
  • Y世代: 31.1%
  • X世代: 32.9%

感情に没入できそう(泣く・癒される・集中するなど)

  • Z世代: 19.7%
  • Y世代: 17.3%
  • X世代: 10.4%

SNS映え・発信しやすそう

  • Z世代: 6.6%
  • Y世代: 5.9%
  • X世代: 1.6%

一人でいるのは少し寂しそう

  • Z世代: 10.2%
  • Y世代: 12.9%
  • X世代: 12.0%

周囲から浮いて見えそう

  • Z世代: 7.2%
  • Y世代: 7.2%
  • X世代: 5.8%

実際は抵抗がある

  • Z世代: 7.8%
  • Y世代: 8.4%
  • X世代: 10.4%

その他

  • Z世代: 0.1%
  • Y世代: 0.7%
  • X世代: 0.9%

特にイメージはない/わからない

  • Z世代: 38.3%
  • Y世代: 34.9%
  • X世代: 36.1%

「ソロ活」に対する印象について、Z世代の36.4%が「楽しそう/気楽そう」、29.4%が「自分らしくいられそう」と回答しており、ひとりで過ごす時間をポジティブに捉えています。

一方で「寂しそう」が10.2%、「周囲から浮いて見えそう」が7.2%というようにネガティブな印象を持つ人は少数派であり、Z世代にとって「ソロ活」は、周囲の目を気にすることなく、自分のペースで楽しめる充実した時間として認識されているようです。

また、Y世代やX世代との比較をしてみると、「感情に没入できそう(泣く・癒される・集中するなど)」という人が上の世代ほど少ないことがわかります。

X世代は「SNS映え・発信しやすそう」と考える人が少なく、「実際は抵抗がある」という人が少し多いようです。Z世代よりも上の世代では、まだ「ソロ活」に没頭したり、それを発信したりすることは簡単ではないのかもしれません。

3. 実はX世代の「ソロ活」が多い?

直近3ヶ月以内に、ひとりで行ったことがある行動をすべて教えてください。3/6

直近3ヶ月以内に、ひとりで行ったことがある行動をすべて教えてください。

出所:僕と私と株式会社「ソロ活(ひとり時間の過ごし方)に関する意識調査」(PR TIMES)

3.1 直近3ヶ月以内に、ひとりで行ったことがある行動をすべて教えてください。(複数選択可)

ひとりカフェ・外食

  • Z世代: 53.3%
  • Y世代: 50.5%
  • X世代: 66.7%

ひとり映画

  • Z世代: 36.7%
  • Y世代: 40.7%
  • X世代: 53.5%

ひとり旅行・おでかけ(日帰り含む)

  • Z世代: 37.7%
  • Y世代: 38.4%
  • X世代: 48.5%

ひとりカラオケ

  • Z世代: 30.1%
  • Y世代: 24.1%
  • X世代: 12.1%

ひとりライブ・舞台鑑賞

  • Z世代: 26.4%
  • Y世代: 25.9%
  • X世代: 25.3%

ひとり買い物(リアル店舗)

  • Z世代: 45.5%
  • Y世代: 48.1%
  • X世代: 61.6%

ひとり温泉・サウナ・スパ

  • Z世代: 19.3%
  • Y世代: 16.2%
  • X世代: 33.3%

ひとりスポーツ観戦・プレイ(公園ラン、打ちっぱなし等)

  • Z世代: 10.5%
  • Y世代: 15.3%
  • X世代: 20.2%

ひとり推し活(展示・撮影・聖地巡礼など)

  • Z世代: 19.8%
  • Y世代: 17.6%
  • X世代: 11.1%

その他

  • Z世代: 0%
  • Y世代: 0.9%
  • X世代: 1.0%

それではZ世代のソロ活ではどのようなことをしているのでしょうか。

Z世代が実際に行ったソロ活の内容を見ると、最も多かったのは「ひとりカフェ・外食」で53.3%に上ります。次いで「ひとり映画」が36.7%、「ひとり旅行・おでかけ」が37.7%、「ひとりカラオケ」が30.1%と続いています。

また「ひとり推し活(展示・撮影・聖地巡礼など)」も19.8%が経験しており、自分の好きなことや「推し」に没頭するための手段として、ソロ活が活用されていることがうかがえます。

一方で、X世代のソロ活も意外と多く、「ひとりカフェ・外食」や「ひとり買い物(リアル店舗)」は6割を超えています。

「ひとり映画」「ひとり旅行・おでかけ(日帰り含む)」「ひとり温泉・サウナ・スパ」「ひとりスポーツ観戦・プレイ(公園ラン、打ちっぱなし等)」で他世代よりも高いという結果になっており、ひとり時間を楽しんでいることがうかがえます。

お金にある程度の余裕が出てきて、日常の疲れをいやすためにソロ活をしているのかもしれませんね。

4. ソロ活は「SNSでシェア」も楽しむ

あなたは“ソロ活”をしていることを、まわりの人にどう伝えていますか?4/6

あなたは“ソロ活”をしていることを、まわりの人にどう伝えていますか?

出所:僕と私と株式会社「ソロ活(ひとり時間の過ごし方)に関する意識調査」(PR TIMES)

4.1 あなたは“ソロ活”をしていることを、まわりの人にどう伝えていますか?(単一選択)

普通に話す/SNSにも載せる(むしろ誇れる)

  • Z世代: 20.3%
  • Y世代: 15.7%
  • X世代: 12.3%

仲の良い人には話すが、SNSなどにはあまり載せない

  • Z世代: 11.9%
  • Y世代: 12.2%
  • X世代: 6.3%

基本的に隠している(ちょっと恥ずかしい)

  • Z世代: 6.2%
  • Y世代: 7.5%
  • X世代: 4.4%

特に意識していない

  • Z世代: 21.0%
  • Y世代: 24.3%
  • X世代: 32.4%

ソロ活はしない

  • Z世代: 40.6%
  • Y世代: 40.3%
  • X世代: 44.7%

Z世代の特徴として、ソロ活をしていることを「普通に話す/SNSにも載せる」と回答した人が20.3%であることが挙げられます。

Y世代やX世代と比較して、Z世代は自分のソロ活体験をSNSで発信したり、周囲にオープンにすることに抵抗が少ないようです。
Z世代にとってソロ活は、ひとりで完結する楽しみだけでなく「自己表現」や「共有」のコンテンツとしての側面も持ち合わせていると言えるでしょう。

5. 国内旅行は回復基調、消費額も増加傾向

5.1 日本人国内延べ旅行者数(単位:万人)

2023年1-3月期

  • 国内旅行全体: 10,162(前年同期比 +57.6%)
  • 宿泊旅行: 5,954(前年同期比 +65.1%)
  • 日帰り旅行: 4,208(前年同期比 +48.0%)

2023年4-6月期

  • 国内旅行全体: 13,288(前年同期比 +14.4%)
  • 宿泊旅行: 7,222(前年同期比 +17.4%)
  • 日帰り旅行: 6,067(前年同期比 +11.0%)

2023年7-9月期

  • 国内旅行全体: 14,155(前年同期比 +11.8%)
  • 宿泊旅行: 8,133(前年同期比 +16.2%)
  • 日帰り旅行: 6,023(前年同期比 +6.4%)

2023年10-12月期

  • 国内旅行全体: 12,152(前年同期比 +9.9%)
  • 宿泊旅行: 6,826(前年同期比 +5.1%)
  • 日帰り旅行: 5,326(前年同期比 +16.7%)

2024年1-3月期

  • 国内旅行全体: 11,282(前年同期比 +11.0%)
  • 宿泊旅行: 6,173(前年同期比 +3.7%)
  • 日帰り旅行: 5,109(前年同期比 +21.4%)

2024年4-6月期

  • 国内旅行全体: 14,522(前年同期比 +9.3%)
  • 宿泊旅行: 7,465(前年同期比 +3.4%)
  • 日帰り旅行: 7,058(前年同期比 +16.3%)

2024年7-9月期

  • 国内旅行全体: 15,420(前年同期比 +8.9%)
  • 宿泊旅行: 8,572(前年同期比 +5.4%)
  • 日帰り旅行: 6,848(前年同期比 +13.7%)

2024年10-12月期

  • 国内旅行全体: 12,771(前年同期比 +5.1%)
  • 宿泊旅行: 7,104(前年同期比 +4.1%)
  • 日帰り旅行: 5,667(前年同期比 +6.4%)

2025年1-3月期(2次速報)

  • 国内旅行全体: 11,993(前年同期比 +6.3%)
  • 宿泊旅行: 6,657(前年同期比 +7.8%)
  • 日帰り旅行: 5,335(前年同期比 +4.4%)

2025年4-6月期(2次速報)

  • 国内旅行全体: 14,483(前年同期比 -0.3%)
  • 宿泊旅行: 7,277(前年同期比 -2.5%)
  • 日帰り旅行: 7,206(前年同期比 +2.1%)

Z世代の「ソロ活」に関連して、国内旅行市場の状況を見ていきましょう。

観光庁の調査によると、2025年4-6月期の日本人国内延べ旅行者数は1億4,483万人となり、前年同期とほぼ同水準を維持しています。

宿泊旅行客が7,277万人、日帰り旅行客が7,206万人とほぼ同数であることがわかります。

日本人国内旅行消費額の推移6/6

日本人国内旅行消費額の推移

出所:観光庁「旅⾏・観光消費動向調査」2025年4-6⽉期(2次速報)

5.2 日本人国内旅行消費額の推移(単位:億円)

2023年1-3月期

  • 総額: 42,554
  • うち宿泊旅行: 34,642
  • うち日帰り旅行: 7,912

2023年4-6月期

  • 総額: 56,138
  • うち宿泊旅行: 44,250
  • うち日帰り旅行: 11,888

2023年7-9月期

  • 総額: 63,974
  • うち宿泊旅行: 53,047
  • うち日帰り旅行: 10,927

2023年10-12月期

  • 総額: 56,434
  • うち宿泊旅行: 46,020
  • うち日帰り旅行: 10,414

2024年1-3月期

  • 総額: 48,894
  • うち宿泊旅行: 38,699
  • うち日帰り旅行: 10,196

2024年4-6月期

  • 総額: 64,041
  • うち宿泊旅行: 50,756
  • うち日帰り旅行: 13,285

2024年7-9月期

  • 総額: 73,874
  • うち宿泊旅行: 60,659
  • うち日帰り旅行: 13,215

2024年10-12月期

  • 総額: 64,727
  • うち宿泊旅行: 53,212
  • うち日帰り旅行: 11,515

2025年1-3月期(2次速報)

  • 総額: 56,419
  • うち宿泊旅行: 45,758
  • うち日帰り旅行: 10,661

2025年4-6月期(2次速報)

  • 総額: 67,453
  • うち宿泊旅行: 52,433
  • うち日帰り旅行: 15,020

さらに、旅行消費額に目を向けると、2025年4-6月期は6兆7,453億円となり、前年同期の6兆4,041億円と比較して約3,400億円も増加しています。

旅行者数が横ばいである中で消費額が伸びている背景には、物価高の影響に加え「せっかく行くなら良い体験をしたい」という消費者のマインド変化があるのではないでしょうか。

6. まとめにかえて

ひとり時間を楽しむ人は、世代関係なくいることがわかりました。その中でもZ世代は「ソロ活」をネガティブなものではなく、自分の時間に没頭し、感情を出すことができる時間として使っているようです。

またZ世代ならではの特徴として、その体験をSNSでシェアすることで、ひとり時間をさらに充実したものにしていることがわかります。

Z世代にとっての「ソロ活」は、自分自身と向き合い、同時に世界とつながるための、新しいライフスタイルの一つとして定着しているのかもしれませんね。

参考資料

LIMO・U23編集部