政府が18歳未満を対象とする「こどもNISA」創設の検討に入ったとのニュースが飛び込んできました。これは、2024年1月から始まった新NISAの「つみたて投資枠」の対象年齢を引き下げるというものです。
子ども名義で口座を開設し、親や祖父母からの贈与資金などを活用して資産運用を行うことが想定されており、大学進学などの将来の教育資金準備に役立てる狙いがあります。今年も残すところあとわずかですが、子どもの将来に向けた資産形成の話題は尽きませんね。
もしも、こどもNISAが実現したら、資産形成の効果はどれほどのものになるのか、具体的な2つのシミュレーションをまじえて詳しく解説します。
1. 「こどもNISA」金融庁・こども家庭庁が共同要望
今回の「こどもNISA」創設の動きは、金融庁・こども家庭庁が以前から要望していた「こども支援の一環としての、つみたて投資枠における対象年齢等の見直し」に沿うものです。
新NISAの概要を見ると、現在「つみたて投資枠」の対象年齢は18歳以上となっています。この年齢を引き下げることで、より早い時期から非課税での長期・積立・分散投資が可能になるのが最大のメリットです。
2. 「こどもNISA」のメリットとは?資産形成の効果はバツグン?
もし「こどもNISA」が実現すれば、「時間の力」を最大限に活用できることが最大の利点です。投資において、運用期間が長くなるほど複利効果が大きくなり、元本に対するリターンが高くなる傾向があります。
複利とは、投資や預金などで得た収益を、当初の元本にプラスして運用することで得られる利益を指します。長期にわたって投資を続けるほど、この複利の効果が大きくなり、安定した収益の確保が期待できます。
例えば、毎月1万円ずつ積み立てて年利3%で運用した場合、20歳から始めると40年間の積立元本480万円が約930万円になるのに対し、40歳から始めた場合は20年間の積立元本240万円が約330万円にしかなりません。 このように、開始年齢が早ければ早いほど、元本に対する運用益の割合が格段に高まることが分かります。
3. 「こどもNISA」10歳から積立投資「どれだけ増える?」シミュレーション2つ!
仮に10歳の子どもがNISAつみたて投資枠にて、積立投資をはじめていった場合、資産はどのくらい増えるのか?2つのシミュレーションをみていきましょう。
3.1 シミュレーション①コツコツ長期積立
まずは、「早いうちから長く続けると、どれくらい増えるのか」というケースです。たとえば、10歳から50歳までの40年間、毎月3万円ずつ積み立てたとします。この場合、積み立てたお金(元本)は1440万円です。
運用の利回りを年3%と仮定すると、40年後には約2752万円まで成長する可能性があります。元本の約1.9倍に成長する可能性があるということがわかります。
「40年間」と聞くと長く感じますが、早く始めるほど複利の効果が大きく働き、小さな積み重ねが大きな資産に育つことが分かります。
3.2 シミュレーション②集中投資後、育つのを待つ
次は、「積み立てる期間は短くして、あとは増えるのを待つ」ケースです。たとえば10歳からの15年間だけ毎月10万円 を積み立てた場合、これで元本は1800万円になります。
そして積み立てを終えたあとは、追加の投資はせずにそのままさらに15年間保有して育てるとします(運用期間は合計30年間)。
利回りを年3%と仮定すると、最終的には約3525万円に到達する可能性があります。元本の約2倍に増える計算です。
つまり、積み立ての期間が短くても、その後の「継続保有」の時間がしっかり取れれば、複利の力で資産は着実に育っていくということです。
なお、これらのシミュレーション数値は、年齢設定のない資料に基づき10歳から始めたと仮定した目安であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資信託などの金融商品は元本割れなど価格変動リスクを伴うため、資産が減るリスクもあることを理解しておきましょう。
4. 「こどもNISA」時間を味方につける最強の資産形成手段
今回は、政府が創設を検討している「こどもNISA」が実現した場合の、資産形成効果について解説しました。この制度の最大の魅力は、子どもが小さいうちから非課税で長期運用の機会を得られることです。
シミュレーションからも、早く始めることで複利の力が最大限に働き、投資元本を大きく増やす可能性が期待できます。積立を終えた後も、その後の「継続保有」の時間が、資産を大きく育てる鍵となることを理解しておきましょう。
この「こどもNISA」はまだ政府の検討段階にありますが、今後の税制改正大綱や国会の動向に引き続き注目していく必要があります。この機会に、ご家庭のライフプランに合わせた子どものための資産形成を具体的に考えてみませんか?




