老後資金の準備方法にはいくつか種類がありますが、「積立投資で準備したい」と考えている方もいるでしょう。
2024年から新NISAが開始となり、投資が初めての方でもより取り組みやすい環境となっています。
新NISAのつみたて投資枠は、一般的に月々1000円から、ネット証券では100円から可能なところもあり、少額投資が可能です。
では、毎月5000円ずつを積立投資した場合、25年間で資産評価額はいくらになるのでしょうか。
利回り別にシミュレーションして、おおよその目安を把握しましょう。
1. 【利回り別】「毎月5000円」を積立投資した場合の資産評価額
40歳~65歳までの25年間で「毎月5000円ずつ」積立投資をした場合の、利回りごとの資産評価額をシミュレーションしていきます。
毎月5000円ずつ25年間積み立てると、元本(投資総額)は150万円になります。
利回りが、2%・4%・6%の場合、それぞれ25年後の資産評価額はいくらになるのか見ていきましょう。
1.1 ケース1:利回り2%
年利2%で運用した場合、25年後には元本150万円に運用収益が44万円付き、資産評価額は194万円となります。
1.2 ケース2:利回り4%
年利4%で運用した場合、元本150万円に運用収益が104万円付いて、資産評価額は254万円になります。
1.3 ケース3:利回り6%
年利6%で運用できた場合は、元本150万円に運用収益が188万円付いて、資産評価額は338万円になります。
2. シミュレーション結果のまとめ
3つの利回りごとのシミュレーション結果をまとめると、以下のようになります。
3つの利回りごとのシミュレーション結果4/8
出所:各種資料をもとに筆者作成
【利回り:元本/運用収益/資産評価額】
- 2%:150万円/44万円/194万円
- 4%:150万円/104万円/254万円
- 6%:150万円/188万円/338万円
毎月5000円ずつを25年間積立投資すると、利回りが2%の場合は44万円の運用収益が出て、資産評価額は194万円になり資産は約1.3倍になることがわかります。
同様に、利回り4%で運用した場合は104万円の運用収益が出て資産は約1.7倍に、利回り6%で運用した場合は188万円の運用収益が出て資産は約2.3倍になります。
利回り6%での運用が実現すれば、元本を倍以上にすることが期待できます。
しかし、これらはあくまでも平均利率がそれぞれ2%・4%・6%である場合のシミュレーション結果であり、実際には金利は常に変動するため、一定にはならないことを認識しておく必要があります。
2.1 毎月1万円ずつ、25年間積立投資したらどうなる?
今回のシミュレーションの結果を見て、「もう少し積立金額を増やせれば資産はどのくらいになるのか」と気になった方もいるのではないでしょうか。
たとえば、毎月1万円ずつ、25年間「2%・4%・6%の利回り」で積立投資した場合、資産評価額はいくらになるのかシミュレーションしてみましょう。
シミュレーション結果は以下の通りです。
「毎月1万円ずつ」25年間、2%・4%・6%の利回りで積立投資した場合のシミュレーション結果5/8
出所:各種資料をもとに筆者作成
【利回り:元本/運用収益/資産評価額】
- 2%:300万円/88万円/388万円
- 4%:300万円/209万円/509万円
- 6%:300万円/376万円/676万円
毎月の投資金額が5000円から1万円のように2倍になると、運用収益も2倍になります。
ただし、積立投資は家計に無理のない範囲で取り組むことが大切です。
【参考】
3. 資産形成で老後資金を準備する際の「3つのポイント」とは?
資産形成で老後資金の準備を目指す際に、気を付けたいポイントを3つ解説します。
3.1 目標金額を決める
資産運用を行う際は、「いつ」までに「いくら」を目指すのか目標を決めましょう。
ただなんとなく取り組むよりも、モチベーションを維持しやすくなります。
たとえば「老後資金として20年後に1000万円を目指す」といったようなイメージです。
期間と目標額を決めることで、金融商品の種類や毎月必要な積立額を選択しやすくなるでしょう。
3.2 一時的な価格変動に一喜一憂しない
市場価格は常に変動しており、上昇するときもあれば下降するときもあります。
価格が下降する局面では、損失を避けたい気持ちから「中途解約しよう」「売却しよう」と考えるケースもあるでしょう。
しかし、積立投資での資産形成は、長期にわたる投資により複利の効果が期待できるとされています。
状況によりさまざまな判断方法がありますが、長期投資を行う場合は、短期間の価格変動にとらわれず、コツコツと取り組むことも選択肢の1つとなります。
3.3 できるだけ早期に始める
積立投資は、複利の効果により資産を増やしていく傾向にあり、長期間取り組むことで効果的な資産形成を目指す仕組みです。
十分な投資期間を確保できるよう、家計やライフスタイルに合わせてできるだけ早いうちにはじめられるのが理想です。
たとえば、「積立投資の期間が10年間」で目標金額が1000万円だとすると、想定利回りが年率3%の場合、月々7万1712円の積み立てが必要です。(10年間の元本861万円+運用益139万円=合計1000万円)
その一方で「投資期間が20年間」あれば、積立投資額は月々3万595円になり、月々の負担額が少なくなります。(20年間の元本734万円+運用益266万円=合計1000万円)
あくまでもシミュレーション結果ではありますが、時間を味方につけることで複利の効果が期待できます。
4. 家計やライフスタイルに合った方法で資産形成を
資産運用をはじめる際には、いつまでにいくら必要なのか、明確な目標を立てることが大切です。
また、積立投資は、複利効果を利用して資産を形成していく仕組みとなっているため、長期間運用することがポイントです。
なお、資産運用には、価格変動リスクや元本割れリスクなどが伴い、毎月の積立額が多すぎると家計を圧迫する可能性もあります。
こういった注意点も十分に理解したうえで、家計やライフスタイルに合った方法で資産形成に取り組んでみてはいかがでしょうか。
参考資料
木内 菜穂子