葬祭費や埋葬料を請求できる期限は「2年」です。受け取るのは相続人ではなく、葬儀を行った人や生計を維持されていた人です。
1. 葬祭費・埋葬料の請求先は?加入していた保険で4つに分かれ、受け取る人も違う
亡くなった人が入っていた健康保険によって、給付の名前も、請求先も、受け取る人も変わります。
- 国民健康保険(74歳以下の自営業や退職した人など):葬祭費。市区町村に請求し、葬儀を行った人が受け取る
- 後期高齢者医療制度(75歳以上の人など):葬祭費。広域連合の給付で、窓口は市区町村。葬儀を行った人が受け取る
- 会社員や公務員などの健康保険(本人):埋葬料。生計を維持されていた人が受け取る
- 会社員などの被扶養者だった家族:家族埋葬料。被保険者が受け取る
どれも、相続人かどうかで決まるわけではありません。協会けんぽは、生計を維持されていた人であれば、親族や遺族かどうかは問わないとしています。
加入していた保険は、亡くなった人の資格確認書や資格情報のお知らせなどで確かめられます。
1.1 退職から3か月以内の死亡は、前の健康保険から出ることがある
健康保険の資格を失ってから3か月以内に亡くなった場合などは、退職前の健康保険から埋葬料が支給されることがあります。
その場合、国民健康保険の葬祭費とは重ねて受け取れません。大阪市は、他の健康保険から埋葬料などを受けられるときは国保から支給しないとしています。
1.2 仕事中や通勤途中の死亡は、まず労災保険を確かめる
健康保険の埋葬料は、仕事以外の理由で亡くなった場合の給付です。仕事中や通勤途中の病気やけがが原因なら、原則として労災保険の対象になるため、勤め先や労働基準監督署に確認してください。
2. 国保・後期高齢の葬祭費はいくら?自治体で「3万〜7万円」など
国民健康保険の葬祭費は、市区町村が条例で金額を決めています。各自治体の公式ページで確かめられた例は、次のとおりです。
国保の葬祭費は、札幌市3万円・横浜市と大阪市5万円・新宿区7万円1/2
出所:札幌市「死亡したとき(葬祭費)」、横浜市「葬祭費の支給」、大阪市「葬祭費の支給」、新宿区「葬祭費(0歳~74歳)」ほかをもとにLIMO編集部作成
この4市区だけでも、いちばん少ない札幌市といちばん多い新宿区で4万円の開きがあります。亡くなった人が住んでいた自治体のページで、金額を確かめておきましょう。
2.1 後期高齢者医療は、広域連合の5万円に区の加算がつくことも
後期高齢者医療制度の葬祭費は、都道府県ごとの広域連合が支給します。たとえば大阪府後期高齢者医療広域連合は5万円です。
新宿区では、広域連合の葬祭費5万円に区独自の加算葬祭費2万円が加わり、合わせて7万円になります。
3. 会社員の健保の埋葬料はいくら?協会けんぽは「5万円」、組合は上乗せも
会社員などの健康保険では、葬祭費ではなく埋葬料という名前で支給されます。協会けんぽの支給額は、次のとおりです。
3.1 被保険者本人が亡くなったとき
生計を維持されていた人が申請すると、埋葬料として5万円が支給されます。
そうした人がいない場合に限り、実際に埋葬を行った人が埋葬費を受け取れます。額は5万円を上限に、霊柩車代や火葬料など埋葬にかかった実費です。
3.2 被扶養者の家族が亡くなったとき
被扶養者だった家族が亡くなったときは、被保険者に家族埋葬料として5万円が支給されます。
3.3 健康保険組合は5万円より多いことがある
健康保険組合のなかには、5万円に独自の付加給付を上乗せしているところもあります。勤め先の健康保険組合のページで、上乗せがあるかを確認してみてください。
年金を受け取っていた人が亡くなったときに家族が受け取れるお金は、こちらの記事でまとめています。

