4. 老後の家計にゆとりをつくるために今日からできること
65歳以上の無職夫婦世帯は、年金収入だけでは毎月約3万4000円の赤字が発生している状況です。収入と支出のバランスを取る家計管理を意識しなければ、資産が枯渇する事態になりかねません。
冬場は支出が膨らみやすい時期ですが、このタイミングで家計を見直すことで、将来の負担を減らせる可能性があります。
特に、保険料の負担が大きい家庭では“保障の過不足がないか”“老後資金を減らしていないか”を確認することが重要です。必要以上の保険は家計を圧迫しますが、貯蓄に回せるお金が増えれば将来の安心につながります。
家計の見直しは、一度にすべてを変える必要はありません。固定費チェック、加入保険の棚卸し、年金見込み額の確認など、できることから少しずつ進めることで、老後の家計は着実に整っていきます。
12月という支出の多い時期だからこそ、今の暮らしを守るための行動を始めていきましょう。
参考資料
柴田 充輝
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)