4. 老後資産の形成に役立てたいiDeCoとNISA
老後の安心した生活を実現するために、iDeCoとNISAの活用は有効な選択肢です。家計状況の全体像を見ると、公的年金だけでは老後生活資金が不足する可能性が高いため、老後に向けた資産形成は欠かせません。
少子高齢化が進む中、将来の年金受給額の減少が懸念されており、自助努力による資産形成の重要性は増しています。iDeCoとNISAは、この自助努力を税制面で強力に支援する制度です。
iDeCoの魅力は三段階の税制優遇です。掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税と住民税が軽減されます。運用益も非課税で再投資でき、受取時にも控除が適用されます。この仕組みにより、通常の貯蓄や投資と比べて、効率的に老後資金を積み立てることができるのです。
一方、NISAは運用益が非課税という点で資産を増やしやすい制度です。2024年からは非課税保有期間が無期限となり、長期的な資産形成に適しています。iDeCoが原則60歳まで引き出せないのに対し、NISAはいつでも換金可能という柔軟性も持ち合わせています。
両制度を併用することで、税制優遇を最大限に活用しながら、長期的な複利効果も得られます。早期に始めるほど時間を味方につけた資産形成が可能となり、老後の経済的不安を大きく軽減できるでしょう。
