1. 日経平均は4日続伸し、5万円台も維持
2025年11月28日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比86円81銭高の5万0253円91銭となりました。4日続伸です。ただ、27日の米株式市場が休場(感謝祭)で、28日は短縮取引となることから市場参加者が少なく、値動きも小幅でした。3月期決算企業の中間配当金の支払いが本格化していることから、配当再投資に動く投資家も多く、銀行などのバリュー(割安)株が買われました。一方、足元で急上昇してきた半導体関連銘柄では持ち高調整の売りが出るなど、高安まちまちでした。一時は5万円を割り込む場面もありましたが、引けにかけては5万円を維持しました。
11月の日経平均は月間で4.11%安と、8カ月ぶりに下落しました。今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、終値は前営業日の26日に比べ289ドル30セント高の4万7716ドル42セントでした。28日は感謝祭の翌日で13時までの短縮取引となり、市場参加者が少なかったにもかかわらず、12月9〜10日に開かれる米連邦準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利下げが決まるとの見方が投資家の間に広がり、幅広い銘柄が買われました。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。
国内では18〜19日に日銀の金融政策決定会合が開かれます。米国は利下げの動きですが、国内では逆に利上げ観測が高まっています。1日には植田和男総裁が名古屋市の金融経済懇談会に参加し記者会見も行われます。ここで利上げに前向きな発言が出た場合には、日本株にとって上値抵抗力となるため、注目したいところです。内容が判明するまでは様子見傾向になることも考えられます。
中国政府による日本への渡航自粛要請を受け、観光業などへの影響も懸念されるところですが、現時点では、コロナ禍などと比較すると影響は限定的と語る企業も少なくありません。今後どうなるのか、2月の春節(旧正月)における中国人旅行者の動向などで確認したいところです。
米国は利下げの動きですが、国内では逆に利上げ観測が高まっています。日本株にとって上値抵抗力となるため、注目したいところです。内容が判明するまでは様子見傾向になることも考えられます。
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