収入の少ない年金受給者の生活支援を目的とした「年金生活者支援給付金」がありますが、この給付金は請求しないともらえません。
年金受給者の中には、「どんな手続きが必要?」「請求期限はいつ?」「請求の対象者は?」などの疑問を持つ人がいるでしょう。
本記事では、年金生活者支援給付金の請求期限について解説します。手続き方法や給付金額も紹介しますので、年金受給者の方は確認しておきましょう。
1. 年金生活者支援給付金の請求タイミング
年金生活者支援給付金の主な請求タイミングは次の2つです。
- 基礎年金の請求手続きをするとき
- 所得要件などを満たしたとき
それぞれのタイミングについて解説します。
1.1 基礎年金の請求手続きをするとき
年金生活者支援給付金の支給対象は、老齢・障害・遺族基礎年金の受給者です。基礎年金請求時に所得要件などを満たした場合、同時に年金生活者支援給付金の請求手続きを行います。
年金生活者支援給付金の所得要件などは毎年審査されますが、翌年以降も要件を満たしていれば、改めて請求手続きする必要はありません。
1.2 所得要件などを満たしたとき
支給要件を満たしていないため基礎年金の請求時に年金生活者支援給付金を受け取れなかった人でも、年金受給中に要件を満たして請求すれば、年金生活者支援給付金を受け取れます。
たとえば、老齢基礎年金受給者の家族が死亡または別居して「世帯全員が市町村民税非課税」になった場合、年金生活者支援給付金の受給権が発生します。
また、前年の所得判明後に日本年金機構が基礎年金受給者の所得要件を確認し、新たに年金生活者支援給付金の要件を満たした人に対しては年金生活者支援給付金請求の案内が送付(9月頃)されます。請求書が送付された場合の手続きなどについて詳しく見ていきましょう。
2. 請求書到着後の請求手続き
日本年金機構から年金生活者支援給付金の請求案内(はがき型)が届いた場合、必要事項を記入して請求書を郵送します。
請求書に記入するのは、「提出日」「氏名」「電話番号」のみです。なお、電子申請もできるようになったため、利用する人は日本年金機構のホームページで請求方法を確認しましょう。
ここまで、年金生活者支援給付金の請求タイミングと手続き方法について解説しました。次章では、請求から支給までの流れと請求期限、給付金額を紹介します。
3. 給付金支給までの流れ
日本年金機構から請求案内(はがき型)が届いた人の、支給までの流れは次の通りです。なお、今年新たに対象になった人への年金生活者支援給付金の支給は、2025年10月分から始まります。
- 9月に日本年金機構から請求案内(はがき型)が届く
- 請求書に記載された提出期限(9月末から10月始頃)までに請求書を郵送する
- 12月15日に年金生活者支援給付金が振り込まれる
年金生活者支援給付金は年金と同じように2ヶ月分がまとめて支払われるため、10月分と11月分が12月15日に振り込まれます。
4. 年金生活者支援給付金の10月分を受給するには1月5日までに手続きを
請求書に記載された提出期限に間に合わなくても、1月5日までに日本年金機構に請求書を届け出れば10月分から年金生活者支援給付金を受け取れます。
郵送する場合は1月5日までに必着するように、早めに手続きしましょう。年末年始で郵送物の配達が遅延することも考えられます。
12月の振込には間に合いませんが、翌年2月13日(金)に10月から1月までの4ヶ月分の年金生活者支援給付金を受け取れます。
本来、年金生活者支援給付金の支給開始は請求書提出の翌月からですが、前年所得判明後に日本年金機構から請求案内(はがき型)が届いた場合に限り、遡っての支給が受けられます。
1月5日以降に手続きした場合は、年金生活者支援給付金の支給開始は2月以降分からとなります。
5. 年金生活者支援給付金の給付金額
年金生活者支援給付金の給付金額は基礎年金の種類によって異なります。
- 老齢基礎年金受給者:5450円
- 障害基礎年金(1級)受給者:6813円
- 障害基礎年金(2級)受給者:5450円
- 遺族基礎年金受給者:5450円
老齢基礎年金受給者については、20歳から60歳まで保険料をすべて納付(40年間)した場合の給付金額です。未納の月があれば給付金額が少なくなります。
また、保険料免除期間がある場合、給付金額は高く設定されています。40年間保険料が全額免除されている場合、給付金額は1万1551円です。2ヶ月ごとに2万円以上の給付金をもらえる人もいます。
なお、請求書(はがき型)の表面には年金生活者支援給付金の種類と見込額が記載されているので、確認しておきましょう。
6. まとめにかえて
年金生活者支援給付金の請求案内(はがき型)が届いた人は、請求書に記載された提出期限までに手続きすれば、10月分と11月分が12月15日に振り込まれます。
提出期限に間に合わなかった場合でも、1月5日までに請求手続きが完了すれば10月分からの給付金を受け取れます。
さまざまな郵送物があり見るのが面倒に感じることもありますが、日本年金機構からの案内は確認が必要です。老後生活に影響することもあるため、内容がわからないときは年金事務所で確認しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
- 日本年金機構「手続きが遅れると年金生活者支援給付金は受け取れなくなりますか。」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の金額はいくらですか。」
西岡 秀泰