6. 【鉄道運賃の仕組み】鉄道運賃・料金はどのように決まっているのか

鉄道運賃の仕組み

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日々の通勤や通学、お出かけに欠かせない鉄道。「運賃はいくらになるんだろう?」「定期券の値段は?」 と、鉄道利用者にとって運賃は気になるポイントでもあります。

その運賃・料金は、どのように決まっているのでしょうか。国土交通省のホームページに掲載されている資料をもとに開設していきます。

7. 【鉄道運賃の仕組み】運賃・料金の設定や変更は国土交通大臣の認可または届出が必要

鉄道運賃と料金は、下記のように定義されています。

  • 運賃:人や物品の運送に対する対価。例:普通旅客運賃、定期旅客運賃など。
  • 料金:運送以外の設備利用やサービス提供に対する対価。例:特急料金、グリーン料金など。

続いて運賃・料金の設定と変更手続き、規制についても見ていきましょう。

7.1 運賃・料金の設定と変更手続き

運賃・料金の設定や変更は「鉄道事業法」に基づき、国土交通大臣の「認可」または「届出」が必要となります。

  • 「認可」が必要なもの:上限運賃の設定・変更
  • 「届出」で対応が可能なもの:上限内の運賃や特急料金、割引運賃やプリペイドカードの割引など

7.2 規制について

規制があるもの、対象外のものについても見ていきましょう。

  • 入場料金や払戻手数料は規制対象外。
  • 不当な差別や競争を防ぐため、国土交通大臣が変更命令を出すことが可能。
  • 公共の利益を阻害する場合、事業改善命令が出されることがある。

なお、鉄道運賃・料金の変更に際しては、関係駅での公告が必要です。公告し、周知された後に変更の実施が可能となります。

ちなみに「値上げ」の場合は7日以上の公告が必要とされています。

参考資料

長島 迪子