12月に入り、年金受給者にとって今年最後の支給日が近づいています。

今回は10月分と11月分がまとめて振り込まれるため、2カ月分で「30万円前後」を受け取る人も少なくありません。

2025年度は年金額が1.9%引き上げられ、物価上昇の中で生活を支える支給額にも変化が見られます。

一方で、実際に受け取れる年金額には個人差があり、手取りは税金や社会保険料の控除によって人それぞれです。

本記事では、年金を「月額15万円以上」を受け取っている人の割合を確認しながら、公的年金制度の仕組みと今後の制度改正について解説していきます。

1. 日本の公的年金制度の仕組みをおさらい

日本の公的年金制度は、「すべての人が加入する国民年金」と「会社員や公務員などが加入する厚生年金」の2階建て構造になっています。

1.1 【第1階部分:国民年金(基礎年金)】

  • 対象:20歳以上60歳未満の全国民
  • 保険料:2025年度は月額1万7510円(一律)
  • 受給額:40年間保険料を納めると、満額で月額6万9308円(2025年度基準)

1.2 【第2階部分:厚生年金】

  • 対象:会社員、公務員など
  • 保険料・年金額:現役時代の収入や加入期間によって決まる(個人差あり)
  • 将来受給する年金:国民年金に加え、厚生年金も上乗せして受け取る

さらに老後の備えとして、公的年金に加えて次のような私的年金制度も活用できます。

  • 企業年金
  • iDeCo(個人型確定拠出年金) など