公的年金の平均年金月額は、厚生年金(国民年金部分込み)でも14万円台ですが、全体の受給額分布を見ると大きな個人差があります。
厚生年金受給者には、月3万円未満の方から25万円以上の方まで個人差が大きく、また、国民年金のみを受け取る方の平均額は5万円台ですが、実際は月1万円未満から6万円超までさまざまです。
こうした年金格差や、物価高騰が続く状況下で、一定要件を満たす年金生活者の暮らしを支えるために設けられているのが「年金生活者支援給付金」です。
2025年度の給付額は前年度から2.7%引き上げられ、老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5450円となりました。
2カ月に一度やってくる公的年金の支給日に「年金本体」に上乗せして支給される、大切な支援です。
もらい忘れがないよう、本記事ではこの給付金の最新の支給額、具体的な支給要件、そして「緑の封筒」が届いた際の手続き方法まで、詳しく解説していきます。
1. 老後の年金額は人それぞれ。グラフで見る「国民年金・厚生年金」平均と個人差
厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。
年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。
