4. 《2015年→2025年》老後の生活費の資金源はどう変化している?10年の推移を見てみる

J-FRECの同資料によると、2015年から2020年まで、老後の収入源の約8割は公的年金でした。

しかし2021年以降、その割合は顕著な低下を続けており、2024年時点の割合は67.5%と、実に7割を切っています。

老後の生活費の資金源《2015→2025》推移を見る

老後の資金源

出所:J-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査[二人世帯調査](2024年)」

2021年前後の推移でとくに気になるのが、「公的年金の割合の減少」「利子配当所得の割合の増加」です。この2つの収入源の割合にフォーカスしてみましょう。

4.1 公的年金・利子配当所得の割合の推移は?

公的年金

  • 2015年:79.6%
  • 2016年:79.2%
  • 2017年:79.5%
  • 2018年:79.6%
  • 2019年:79.1%
  • 2020年:80.8%
  • 2021年:71.1%
  • 2022年:68.8%
  • 2023年:68.1%
  • 2024年:67.5%

利子配当所得の割合

  • 2015年:3.1%
  • 2016年:2.6%
  • 2017年:2.7%
  • 2018年:2.2%
  • 2019年:2.7%
  • 2020年:3.8%
  • 2021年:9.7%
  • 2022年:9.1%
  • 2023年:11.2%
  • 2024年:11.6%

上記から、公的年金だけでは不足する老後の資金を、資産運用による利子・配当でカバーする動きが高まっていることも推測できます。