遺族厚生年金の改正が決定され、60歳未満で子のいない夫婦が受ける遺族厚生年金が原則5年間の有期給付となります。

現行制度は男女間で受給期間に差があり、昭和の専業主婦世帯を前提とした設計です。今回の改正の目的は男女差の解消であり、30歳以上の子のない妻にはマイナス、子のない夫にはプラスの影響があります。

12月は年末に向けて家計や保険の見直しをする絶好のタイミングです。遺族年金改正の詳細な内容と、これを機に自身の加入状況や保障の在り方を振り返ってみましょう。

1. 遺族年金改正の主要なポイントと背景

遺族厚生年金の改正が決定され、60歳未満で子のいない夫婦が受ける遺族厚生年金が、原則として5年間の有期給付になります。

現行の制度では、受け取れる期間に男女間で差があります。昭和の専業主婦世帯をベースにした制度設計となっており、時代の変化に対応しきれていないのが実情です。

そこで、時間をかけて遺族厚生年金制度を見直すことになりました。

なお、今回の法改正の目的は遺族年金を減らすことではなく、男女差をなくすことです。「改悪された」と話題になっていますが、男性にとってはむしろ改善になるケースがあります。