現役時代に加入していた年金制度や収入の水準によって、老後に受け取る公的年金の金額は大きく変わります。
しかし、自分が将来どの程度の年金を受け取れるのか、正確に把握していない人も多いのが実情です。
では、現在のシニア世代はどのくらいの年金を受給しているのでしょうか。
本記事では、いまどきシニアが受け取っている「国民年金」と「厚生年金」の平均受給額を紹介します。
「ライフスタイルごとの年金の目安」が一目でわかる早見表も掲載していますので、あわせて参考にしてみてください。
1. 【2026年】次回の年金支給日は2月13日!支給日をカレンダーで見る
まず、年金の基本事項として「支給日」について理解しておきましょう。
公的年金は、原則として偶数月の15日に2か月分(前月分と前々月分)がまとめて支払われます。
【年金の支給日と支払対象月】
- 2026年2月13日:2025年12月、2026年1月分
- 2026年4月15日:2026年2月、3月分
- 2026年6月15日:2026年4月、5月分
- 2026年8月14日:2026年6月、7月分
- 2026年10月15日:2026年8月、9月分
- 2026年12月15日:2026年10月、11月分
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LIMO編集部作成
現役時代は毎月の給与が支給されていたのに対し、老後は2か月に1度の年金受給となるため、支出の管理にはこれまで以上に計画性が求められるでしょう。
また、受け取る年金の種類や金額は、勤務形態や加入していた制度によって異なります。
次章では、公的年金の基本的な仕組みについて確認していきましょう。
2. 【自分はどちらを受け取れる?】公的年金の基本概要を整理
老後に受け取れる公的年金は「2階建ての仕組み」で成り立っています。
厚生年金に加入していた人は、基礎部分となる国民年金に加え、上乗せとして厚生年金を受け取ることができます。
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入する制度であり、保険料は全国一律に定められています。
そのため、保険料を期限内に納めていれば、誰でも将来的に国民年金を受け取ることができます。
一方、厚生年金は主に会社員や公務員が対象となる制度で、保険料は収入額に応じて算出されます。
このような仕組みから、将来受け取る公的年金の形は、次の2つのタイプに分類されます。
- 国民年金のみ受給:現役時に専業主婦(夫)・自営業・フリーランス
- 国民年金+厚生年金:現役時に会社員・公務員
「国民年金のみを受け取る場合」と「国民年金と厚生年金の両方を受け取る場合」とでは、老後に受け取る金額に大きな差が生じます。
では実際に、どの程度の違いがあるのか次章にて確認していきましょう。
3. 【60歳代】「厚生年金・国民年金」の平均受給額はいくら?
次に、厚生労働省年金局が発表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、厚生年金と国民年金それぞれの平均受給額を見ていきましょう。※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
なお、厚生年金の金額には、基礎部分である「国民年金分」も含まれている点に注意が必要です。
3.1 60歳代(60歳~69歳)が受給している「厚生年金」の平均月額
- 60歳:9万6492円
- 61歳:10万317円
- 62歳:6万3244円
- 63歳:6万5313円
- 64歳:8万1700円
- 65歳:14万5876円
- 66歳:14万8285円
- 67歳:14万9205円
- 68歳:14万7862円
- 69歳:14万5960円
※65歳未満で厚生年金(第1号)を受け取っている人の多くは、「特別支給の老齢厚生年金」における定額部分の支給開始年齢が引き上げられた影響で、定額部分が含まれず、報酬比例部分のみが支給されています。
3.2 60歳代(60歳~69歳)が受給している「国民年金」の平均月額
- 60歳:4万3638円
- 61歳:4万4663円
- 62歳:4万3477円
- 63歳:4万5035円
- 64歳:4万6053円
- 65歳:5万9599円
- 66歳:5万9510円
- 67歳:5万9475円
- 68歳:5万9194円
- 69歳:5万8972円
※上記の平均額には、繰り上げ受給を選択した人も含まれています。
4. 【70歳代】「厚生年金・国民年金」の平均受給額はいくら?
続いて、70歳代のシニアが実際にどの程度の年金を受け取っているのか、その平均額を見ていきましょう。
4.1 70歳代(70歳~79歳)が受給している「厚生年金」の平均月額
- 70歳:14万4773円
- 71歳:14万3521円
- 72歳:14万2248円
- 73歳:14万4251円
- 74歳:14万7684円
- 75歳:14万7455円
- 76歳:14万7152円
- 77歳:14万7070円
- 78歳:14万9232円
- 79歳:14万9883円
4.2 70歳代(70歳~79歳)が受給している「国民年金」の平均月額
- 70歳:5万8956円
- 71歳:5万8569円
- 72歳:5万8429円
- 73歳:5万8220円
- 74歳:5万8070円
- 75歳:5万7973円
- 76歳:5万7774円
- 77歳:5万7561円
- 78歳:5万7119円
- 79歳:5万7078円
5. 【80歳代】「厚生年金・国民年金」の平均受給額はいくら?
では最後に、80歳代のシニアが実際に受け取っている年金の平均額を見ていきましょう。
5.1 80歳代(80歳~89歳)が受給している「厚生年金」の平均月額
- 80歳:15万1580円
- 81歳:15万3834円
- 82歳:15万6103円
- 83歳:15万8631円
- 84歳:16万59円
- 85歳:16万1684円
- 86歳:16万1870円
- 87歳:16万2514円
- 88歳:16万3198円
- 89歳:16万2841円
5.2 80歳代(80歳~89歳)が受給している「国民年金」の平均月額
- 80歳:5万6736円
- 81歳:5万6487円
- 82歳:5万6351円
- 83歳:5万8112円
- 84歳:5万7879円
- 85歳:5万7693円
- 86歳:5万7685円
- 87歳:5万7244円
- 88歳:5万7076円
- 89歳:5万6796円
厚生年金は収入額に応じて保険料が決まる仕組みのため、世代によって受給額に差が見られ、おおむね月14万円から16万円台で推移しています。
一方、国民年金は保険料が一律であるため、65歳以降の平均受給額は年代を問わず月5万円台が中心となっています。
ただし、これらはあくまで平均的な数値であり、実際の受給額は人によって大きく異なります。
特に厚生年金は、加入期間の長さや現役時代の収入水準によって差が生じ、平均を上回る人がいる一方で、国民年金の平均額ほどしか受け取れないケースもあります。
次章では、ライフスタイルや働き方の違いによってどのように年金額が変わるのか、「厚生年金の受給例」を具体的に見ていきましょう。
6. 【年金目安を早見表でチェック】現役時代の働き方・収入ごとの将来の年金目安
次に、厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」を参考に、さまざまなライフコースに応じた年金額目安を確認していきます。
6.1 厚生年金期間中心(20年以上)男性のケース例
まずは、現役時代に20年以上厚生年金へ加入していた人の受給額の一例を見ていきましょう。
2025年度の年金月額:17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
6.2 厚生年金期間中心(20年以上)女性のケース例
2025年度の年金月額:13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
6.3 国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)男性のケース例
続いて、厚生年金の加入期間が短く、主に自営業やフリーランスなど第1号被保険者として働いてきた人の受給額の一例を見ていきましょう。
2025年度の年金月額:6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
6.4 国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)女性のケース例
2025年度の年金月額:6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485円
6.5 国民年金(第3号被保険者)期間中心(20年以上)女性のケース例
最後に、現役時代の厚生年金加入期間が短く、主に専業主婦として過ごしていた人(第3号被保険者)の受給額の一例を見ていきましょう。
2025年度の年金月額:7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
このように、現役時に加入していた年金制度の種類や収入水準、加入期間の長さによって、老後に受け取る年金額には大きな差が生じます。
将来の受給見込みを正確に把握したい場合は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用して確認しておくことをおすすめします。
7. 将来受け取れる年金は人によって違う!年金見込額の確認をしておこう
本記事では、いまどきシニアが受け取っている「国民年金」と「厚生年金」の平均受給額を紹介していきました。
本記事で取り上げた年金額は、あくまで平均的な目安であり、実際に受け取る金額は個々の状況によって大きく異なります。
現役世代の方は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用して、自分の将来の年金見込額を早めに確認しておくと安心です。
また、すでに年金を受給している方は、支給額が改定される際に送付される「年金振込通知書」を確認し、前年からの変動をしっかり把握しておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
中本 智恵