これまでのケースを見ていると、お金の使いどころで夫婦の考え方に相違があることが多いようですね。そこで、筆者の周囲にいる既婚者9人に簡単なアンケートを取ってみました。ずばり、「夫婦で金銭感覚や考え方のズレを感じるのは何にお金を使うときか」という質問です。

最も票が集まったのは「子どもの教育資金」で、5人でした。「奥さんが有名私立に入れたがる」とか「パパがサッカーファンなので、息子3人ともサッカークラブへ加入。しかし毎日の練習と週末の遠征、ママ友との付き合いで経済的にも精神的にも疲弊している」と言った悩みが聞こえてきました。

確かに、子どものスポーツも熱心にやろうと思うと経済的な負担になってくることがありますよね。月謝に遠征費にユニフォーム代、シューズやボールなどの必需品もあり、子どもの成長に伴い買い替えも頻繁に起こるとなるとかなり裕福な家庭でないと厳しいかもしれません。

次に票を集めたのは「趣味」で、回答者は2人。「飛行機好きの夫は飛行機に乗って旅に出るのが趣味で、それに毎月数万円かかっている」という、旦那さんがちょっと変わった趣味をお持ちのケース。また「妻の習い事がいくつかあるが、意味があるのかよくわからない。毎日の生活には活きていなさそう」という男性もいました。

趣味の範囲でやっているのであれば、習い事は自分が楽しければいいと思いますが、配偶者は意外とシビアな目で見ているようです。

「お酒やたばこなどの娯楽」と「洋服やアクセサリー類」もそれぞれ1人ずついました。「タバコをやめると言って早2年。お酒も子どもが生まれたら減らすと言っていて、子どもはもう6歳。お酒の量は年々増えている」と旦那さんのお酒やたばこに不満がある様子の女性。

また、「洋服を子どもとおそろいで買ってきたり、『娘が大きくなったらつけてほしい』と高価なアクセサリー類を買ってきたりするのが理解できない。でも、子どもの話を出されると何も言えなくなる」という男性もいました。

まとめ

いかがでしたか。金銭感覚の違いはけんかに発展しやすいですよね。付き合っている段階では一緒に家具や家電などの大きな買い物を共同の資産から購入することはないですし、子どもの教育資金を2人で貯めたり使い道を決めたりすることもありません。そのため、金銭感覚のズレは意外と気が付きにくいことが多いのです。結婚前に金銭感覚のズレに気が付けなくても、何でも話し合いで解決するクセをつけておくといいかもしれませんね。

大塚 ちえ