本格的な梅雨の季節を迎え、雨の日が多くなりました。
なかには、家で過ごす時間が増えた人もいるでしょう。そんな時間が少しあるときに確認したいのが、お金の問題です。
特に、「年金」は老後生活の質を決めるものになるため、今のうちから受給額を把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、現在のシニア世帯がどのくらい年金をもらっているのかを紹介します。
今月、6月15日は2カ月に1度の「年金支給日」です。
厚生年金+国民年金を、ひとりで一度に40万円(月額20万円)以上受給する人の割合や、平均年収別にみた年金受給額の目安を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 「国民年金」と「厚生年金」の違いを確認!
老後に受け取る公的年金として、「国民年金」と「厚生年金」の2つがあります。それぞれ受給対象者が違うため、確認しておきましょう。
国民年金は、年金保険料を納めていれば原則誰でも受給できる年金です。納付期間が同じであれば、人による受給額の差はありません。
一方、厚生年金は会社員や公務員経験がある人のみが受け取れる年金です。受給額は現役時代の平均年収と勤務期間によって決まる仕組みで、平均年収が高く勤務期間が長いほど、高額な年金をもらえます。
会社員や公務員経験がない自営業者や専業主婦は厚生年金をもらえないため、受け取れる公的年金は少額となります。
2. 厚生年金+国民年金「ひとりで40万円(月額20万円)以上もらえる人」どのくらいいる?
厚生年金は現役時代の平均年収と勤務期間などによって受給額が異なりますが、厚生年金受給者は厚生年金と国民年金を合わせてどのくらい年金をもらえるのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額(国民年金+厚生年金)の分布は以下のとおりです。
2.1 厚生年金受給者の年金受給額分布(国民年金+厚生年金)
年金受給額 「厚生年金保険(第1号)の老齢年金受給権者」の人数
- 月額1万円未満 4万3399人
- 月額1万円以上2万円未満 1万4137人
- 月額2万円以上3万円未満 3万5397人
- 月額3万円以上4万円未満 6万8210人
- 月額4万円以上5万円未満 7万6692人
- 月額5万円以上6万円未満 10万8447人
- 月額6万円以上7万円未満 31万5106人
- 月額7万円以上8万円未満 57万8950人
- 月額8万円以上9万円未満 80万2179人
- 月額9万円以上10万円未満 101万1457人
- 月額10万円以上11万円未満 111万2828人
- 月額11万円以上12万円未満 107万1485人
- 月額12万円以上13万円未満 97万9155人
- 月額13万円以上14万円未満 92万3506人
- 月額14万円以上15万円未満 92万9264人
- 月額15万円以上16万円未満 96万5035人
- 月額16万円以上17万円未満 100万1322人
- 月額17万円以上18万円未満 103万1951人
- 月額18万円以上19万円未満 102万6888人
- 月額19万円以上20万円未満 96万2615人
- 月額20万円以上21万円未満 85万3591人
- 月額21万円以上22万円未満 70万4633人
- 月額22万円以上23万円未満 52万3958人
- 月額23万円以上24万円未満 35万4人
- 月額24万円以上25万円未満 23万211人
- 月額25万円以上26万円未満 15万796人
- 月額26万円以上27万円未満 9万4667人
- 月額27万円以上28万円未満 5万5083人
- 月額28万円以上29万円未満 3万289人
- 月額29万円以上30万円未満 1万5158人
- 月額30万円以上 1万9283人
- 平均年金月額 15万289円
*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれている
平均年金月額は15万289円となっています。
ただし、同じ厚生年金受給者でも受給額が月額10万円未満の人もいれば月額20万円以上の人もいて、受給額はさまざまです。
年金受給額ごとの詳しい割合は、次のようになっています。
- 10万円未満:19.0%
- 10万円以上:81.0%
- 15万円以上:49.8%
- 20万円以上:18.8%
- 30万円以上:0.12%
また、ひとりで月額20万円(一度の振込で40万円)以上もらう人の割合は18.8%です。
月額20万円以上あれば年金だけで暮らせると思う人もいるかもしれませんが、実際に月額20万円以上の年金をもらえる人は少数派となっています。
3. シミュレーション結果【平均年収200万円~900万円】年金受給額の目安はいくら?
現役時代の平均年収別に、年金受給額の目安を確認しましょう。
以下の条件で、現役時代の平均年収別に年金受給額をシミュレーションします。
3.1 【試算条件】
- 1973年生まれ
- 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
- 65歳から年金受取を開始
シミュレーションの結果は次のとおりです。
3.2 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)
平均年収 年金受給額の目安(額面)※百の位を四捨五入しています。
- 200万円:月額10万8000円
- 300万円:月額12万8000円
- 400万円:月額14万3000円
- 500万円:月額16万3000円
- 600万円:月額18万3000円
- 700万円:月額19万8000円
- 800万円:月額21万3000円
- 900万円:月額23万5000円
あくまでも試算結果ではありますが「平均年収200万円の人」と「平均年収800万円の人」とでは、年金受給月額に2倍近くの差があります。
また、平均年収700万円の場合、年金月額の目安は19万8000円です。
そのため、平均年収が700万円以上あれば、2カ月に一度の年金支給日に40万円(月額20万円)以上の年金をもらえる可能性があることがわかります。
ぜひ、自分の年金受給額を知る上での目安にしてみてください。
4. 年金受給額を知って老後に備えよう
年金受給額を把握すれば、老後に向けて必要な貯蓄がわかります。
そのため、まずは自分が将来どのくらい年金をもらえるのか知ることから始めましょう。
本記事では、平均年収別に年金受給額の目安を確認しましたが、人によっては働いていない期間があったり年収の変動が複雑だったりする場合もあるでしょう。
そのような人は、日本年金機構の「ねんきんネット」を使ってみてください。
これまでの年金加入記録をもとに、受給額の目安を知ることができます。
ぜひ、今から老後の備えをはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
苛原 寛