PGF生命は、今年還暦を迎える「還暦人(かんれきびと)」を対象に、インターネットによる調査を行いました。
その調査項目のひとつに「還暦人のマネー」があり、現段階の貯蓄額についてのリアルな結果が公表されています。
今年還暦を迎える還暦人はどのくらいの貯蓄を有しているのか、また、ここ数年の貯蓄の動向などを、PGF生命のアンケート結果をもとに確認していきましょう。
【アンケート詳細】
- 調査実施会社:PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社、代表取締役社長 兼 CEO 得丸 博充)
- 調査期間:2025年3月19日(水)~3月21日(金)の3日間
- 調査対象:今年還暦を迎える1965年生まれの男女(有効サンプル2000名)
出所:プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険 (PGF生命)「2025年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」
1. 「還暦人」の貯蓄額の平均は2460万円、中央値は475万円
アンケートの全回答者2000名に、現段階の貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)を尋ねたところ、平均は2460万円、中央値は475万円という結果でした。
平均は2460万円と十分な老後の生活資金ができているイメージがありますが、中央値が475万円となっていることから、実際には高額な貯蓄がある世帯が全体の平均値を押し上げていると考えられます。
そのため、実際の平均はもっと低くなるといえるでしょう。
では、貯蓄額ごとの世帯割合も確認していきましょう。
- 100万円未満:30.0%
- 100~300万円未満:15.8%
- 300~500万円未満:4.2%
- 500~1000万円未満:11.8%
- 1000~1500万円未満:9.8%
- 1500~2000万円未満:2.1%
- 2000~2500万円未満:5.9%
- 2500~3000万円未満:0.9%
- 3000~5000万円未満:7.0%
- 5000万円~1億円未満:5.7%
- 1億円以上:7.0%
回答数が最も多かったのは「100万円未満」で30.0%を占めており、次いで「100〜300万円未満」が15.8%、「500〜1000万円未満」が11.8%となっています。
一方で、「5000万円〜1億円未満」が5.7%、「1億円以上」が7.0%となっており、5000万円以上の世帯が12.7%存在しています。
貯蓄が不十分な世帯と高額な貯蓄を有している世帯の差が大きくなっていることがわかります。
また、「500万円未満」の割合は50.0%と半数を占めている結果となっており、中央値が475万円となることを裏付けているといえるでしょう。
2. 2025年の貯蓄額の平均は調査開始以来の最低額に
還暦人の平均貯蓄額は2023年から減少傾向にあり、2025年は調査開始以来の最低額となりました。
- 2018年:2725万円
- 2019年:2956万円
- 2020年:3078万円
- 2021年:3026万円
- 2022年:3122万円
- 2023年:3454万円
- 2024年:2782万円
- 2025年:2460万円
2024年は2023年よりも672万円の減少に、さらに2025年は2024年よりも322万円の減少になっています。
3. 【今年60歳になる還暦人】現段階の貯蓄金額「100万円未満」「3000万円以上」世帯割合
さらに、現段階の貯蓄金額が「100万円未満」の世帯と「3000万円以上」の世帯割合にも変化が見られます。
【還暦人】現段階の貯蓄金額が「100万円未満」・「3000万円以上」の人の割合3/3
出所:プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険 (PGF生命)「2025年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」
2025年の「100万円未満」の世帯は全体の30.0%ですが、これは調査開始以来最も高い割合となっています。
「3000万円以上」の世帯は2018年から25%前後をキープしていましたが、2024年・2025年は20%未満に減少しています。
こういった傾向は、先の見えない価格高騰により貯蓄を取り崩さざるを得ない状況になっていることや、NISAを活用した「貯蓄から投資へ」の動きが影響していると、PGF生命は推測しています。
価格高騰が落ち着くことや、NISAに移行した資産が順調に運用され、将来的にまとまった利益が得られることが期待されます。
4. まとめ
今年還暦を迎える「還暦人」の2025年の平均貯蓄額は2460万円です。
しかし、貯蓄額の中央値が475万円であることから、平均より少ない人も多いことが考えられます。
平均貯蓄額は減少傾向にあり、2025年は調査開始以来最も低い水準となりました。
生活費が足りず貯蓄を繰り崩している場合、価格高騰が続く限り今後もこういった傾向が続くと予想されます。
65歳以降、主な収入が年金のみになるとさらに生活費にゆとりがなくなると考えられることから、無駄な支出をなくすことや資産形成について、改めて検討し直す必要があるでしょう。
参考資料
木内 菜穂子