この記事の読みどころ

「ハロウィーンに株を買え」が本当かどうかを検証し、成功率が高い投資である可能性が高いことが分かりました。

必ずしもハロウィーンの時期に株価が下がっている回数が多いというわけではないですが、1年を通じて見れば、買いを入れる好機と言えます。

投資家としてのんびり過ごすには、インデックスファンドを購入するなどして1年のうち半年ばかり稼働すればよいということになります。

ハロウィーンに株を買うというアノマリー活用法

投資にはアノマリー(論理的に説明がつきにくいが傾向としてみられる事象)はつきものですが、もしそのパターンの確率が高いのであれば投資に生かさない手はありません。

10月末はハロウィーンですが、よく言われている「ハロウィーンに株を買え」が本当かどうかを検証してみました。結論から言えば、これは意外に上手くいく投資の可能性が高いことが分かりました。

10月はエントリーポイントとしては悪くない

1971年から2015年10月(直近)までの各月末の株価をもとに、前年12月末株価と比較し、その水準を下回った回数を合計してみました。

その結果分かったことは、過去45年間で各年の10月において前年末の株価を下回った回数は19回。これは、2月、8月、11月と並んで多いということです。つまり、ハロウィーンの時期は1年のうちで株価が下がっている状態にあると言えます。

必ずしもハロウィーンの時期だけ株価が下がっているというわけではありませんが、1年を通じて見れば買いを入れる好機と言えます。

なぜ10月には株価が下がるのか

先ほど、2月、8月、10月、11月が過去45年間で前年末よりも株価が下がっている状況にある回数が多いと指摘しましたが、その背景は何でしょうか。

1つ考えられるのが、上の各月は決算発表のシーズンであるということです。その際に業績の見通しが変化する時期だということも言えるでしょう。

もちろん、過去45年で見れば四半期決算などなかった時代もありますが、今も昔も四半期や半期ごとの決算を見ながら経営者が見通しを変え、そのトーンがメディアを通じて報道されていたと考えるのはそう外れてはいないのではないでしょうか。

年度始に計画した楽観的な見方が下方修正されると、株式市場は大きくネガティブに反応することは多いです。そんな季節性が透けて見える、それが背景なのではと推測することもできます。

ハロウィーン投資の収益率-日本ではSell in April(株は4月に売れ)

さて、同じアノマリーに“Sell in May(株は5月に売れ)”という言葉もあります。今度は売りに最適なタイミングを考えてみたいと思います。

毎年各月末の株価が前年末株価に対して上回っているのか下回っているのかを検証しました。その結果からは、4月と6月が前年末株価を上回っている回数が多いことが分かりました。

この時期は、日本で言えば、年度始めの一部の楽観的な見通しとともに株主も過度に期待するパターンがあるように思います。年度が終盤に向かうと現実に引き戻されることになるのですが、年度始めはとりあえず前向きに!などという気持ちなのでしょうか。

ここでは、これまでご紹介したアノマリーを活用すべく、10月末に株を購入し、翌年の4月末で売却したとして(ここではハロウィーン投資と呼びます)、その投資収益を算出してみました。

過去45年間におけるこの「ハロウィーン投資」の成果を見る限り、運用パフォーマンスがマイナスになったのは12回に過ぎません。残りの投資リターンはすべてプラスです。投資成果としては決して悪くはないのではないでしょうか。

インデックスファンドの投資家としてのんびり過ごすには、たとえば、10月に買って4月に売却するという投資行動を繰り返せば、しっかりとリターンを取れることになります。これを実践できるのであれば、1年のうち半年ばかり稼働すればよいということになります。

ここまで読んでいただいた読者の方に、ご忠告です。アノマリーはみんなに知れ渡ってしまうと存在するのが難しくなるので、決してシェアしないでくださいね。本当にわかっている人は、黙って毎年この投資行動を繰り返しているのです。

最後に豆知識。ハロウィーンの決まり文句“Trick or Treat”。これは省略形で正式には、“Treat me or I will trick you”だそうです。

ハロウィーン直前に行われる日銀の金融政策決定会合についても、投資家はこんなことを言っているような気がします。「なんとか金融緩和をしてくれ。さもなくば市場は大変なことになるぞ」 

LIMO編集部