2. Z世代に好まれる社風は「安定」と「プライベート」重視?
調査結果によると、Z世代が実際に求めているのは、派手さよりも安心して働ける環境のようです。
会社の規模やスピード感よりも、日々の空気感や自分の時間をどう保てるか。彼らの企業観には「頑張りつづける」よりも「無理せずに働きつづる」職場を優先して選びたいという思考が感じられます。
2.1 「安定して働ける」環境を理想とするZ世代は4割以上
社風について、好ましいと思うものは何ですか?(最大2つまで選択可)
- 安定志向で落ち着いた雰囲気:43.6%
- プライベートを大切にする働き方:39.4%
- 社員同士のコミュニケーションが活発で仲が良い雰囲気:26.6%
- 年齢関係なく活躍できる環境:14.9%
- 挑戦を歓迎するチャレンジ志向:12.8%
- こだわりはない:11.7%
- 成果・実力主義の社風:5.3%
- 社会貢献に力を入れる社風:4.3%
- 多様な人材が活躍できる環境:3.2%
Z世代が「好ましい」と思う社風について尋ねたところ、最も高い割合を占めたのは「安定志向で落ち着いた雰囲気」で43.6%でした。次いで「プライベートを大切にする働き方」が39.4%をマークしています。
この結果から、Z世代が企業を選ぶ際に「安定」と「個人の時間」を重視する傾向が明らかになりました。
また「社員同士のコミュニケーションが活発で仲が良い雰囲気」も26.6%で一定の支持を得ているものの「挑戦を歓迎するチャレンジ志向」は12.8%、「成果・実力主義の社風」は5.3%というように、競争や成長を強く意識した社風は少数派にとどまっています。
こうした回答割合からも、Z世代が過度な競争やプレッシャーのない環境でワークライフバランスを保ちながら長く働ける「心地よさ」を求めていることがうかがえます。
実際に長く働きたいと考えると、自分がそこで働いていて「心地よいか」というのは大切だと思います。
どのような状態を心地よく感じるかは人それぞれだと思いますが、熾烈な環境よりは安定して切磋琢磨できる環境のほうがよいと考える若者世代が多いのはないでしょうか。
続いては、人には聞きづらい初任給の希望額について見ていきましょう。
3. 【Z世代】初任給の希望額は「22万円以上」がボリュームゾーン
企業が提示する初任給について、22万円以上であればエントリー候補になる回答が合計で58.0%と多数を占めました。
3.1 希望の初任給額「19〜24万円程度」が回答者の半数を占める
初任給について、企業の提示する金額はいくら以上からエントリー候補になりますか?
- 〜18万円程度:0%
- 19〜21万円程度:20.2%
- 22〜24万円程度:36.2%
- 25〜27万円程度:19.1%
- 28万円以上:9.6%
- こだわりはない:14.9%
ボリュームゾーンとなったのは「22〜24万円程度」で36.2%でしたが、「19〜21万円程度」は20.2%。この金額であれば候補に入ると答えた学生も一定数存在しています。
初任給へのこだわりがない学生も14.9%いるものの、18万円以下になると0%であることから、生活の基盤を確保できる現実的な金額を企業選びの一つの基準としていることがわかります。
昨今の物価高により、一人暮らしのハードルは上がりつつあるといえるでしょう。
そのなかで初任給の金額が一定以上ないとそもそも生活できないという厳しさから初任給で一定の線引きをしつつも、昇給の安定感や福利厚生など様々な面から見て判断している現状とわかりますね。

