介護費の自己負担も増える可能性
それでは、介護分野についてもみていきます。
財務省の財政制度等審議会(財務省の諮問機関)は2021年5月21日、新型コロナウイルスへの対応や社会保障などの財政健全化をまとめた建議(意見書)を、麻生太郎財務相に提出しています。
建議のなかで、財務省は「利用者負担の更なる見直しやケアマネジメントへの利用者負担の導入など、介護保険給付範囲の見直しを進めることが必要」という内容が盛り込まれました。
介護費用は現在、1割負担の人が約90%となっています。これを"原則2割負担"へ引き上げることを求めました。
そもそも、介護保険制度の財源である保険料を支払うのは、原則40歳以上からです。ところが医療制度と同様、40歳以上の人口が2023年をピークに減少します。特に40~64歳の支え手の割合が減っていくことが見込まれているのです。
一方で、1人あたり給付費の高い75歳以上の高齢者は2030年頃まで増加していきます。
このような状況のもと、介護保険制度を存続させるためには、利用者の負担を引き上げて財源を確保するという方針です。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム 編集長室
編集者/コンビニ担当
中央大学法学部出身。在学中にThe University of Sheffieldに短期留学経験を積む。大学卒業後、東証プライム大手IT企業を経て、2013年からは厚生労働省の記者クラブにて、医療保険制度や介護・高齢者福祉などの社会保障を取り扱う専門紙の記者として約3年勤務。その後、GMOインターネットグループでは家電全般やハウツー情報などのwebメディアでの記事編集に携わり、月に数十本の記事を発信。SONYやパナソニックなど大手メーカーのカメラやスマートフォン、AV機器など最新家電などを中心に、ニュースやレビュー記事を発信した。
現在、金融と社会保障の分野では、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度に関する深い知識を提供。政策の変遷、年金受給資格の詳細、最新の貯蓄トレンドなどに焦点を当て、具体的かつ実用的な情報を読者に届けることを念頭に執筆。
読者がその知識を日常生活に活かし、より良い将来設計を行えるようサポートすることを目指しています。政府の施策から個人の資金管理に至るまで、幅広いトピックをカバーし、経済的リテラシーの向上に貢献しています。読者が賢明な判断を下し、日々の生活や将来設計に役立つ情報を提供している。
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また、小売り分野では特に日本のコンビニエンスストア市場に焦点を当てた内容を執筆。セブン-イレブンやローソン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンストア100などのコンビニチェーンに焦点を当て、定期的に紹介。主要なコンビニチェーンに関する分析の新商品のレビュー、限定キャンペーンの情報、これらの店舗から登場する商品や、消費者の関心を引く限定キャンペーンについての記事を執筆している。
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