秋風が少し肌寒く感じる10月、年金支給日や年末のことが気になる季節ですね。公的年金は物価や賃金の動向を踏まえて毎年改定され、2025年度は1.9%の引き上げとなりました。しかし、公的年金だけで老後生活が送れるのか不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

そんな年金で暮らす方が対象の「年金生活者支援給付金」は所得などの一定基準に該当する方を支援するためにある給付金制度です。基準月額は5450円ですが、年間では約6万円ほどになります。物価高が続く中、政府の支援策は家計にとって大きな助けになります。今回は、「年金生活者支援給付金」についてわかりやすく解説します。

1. 年金の受取額には個人差がある

厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。

年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。