2. 50歳代おひとりさまの貯蓄額はいくら?

では続いて、50歳代おひとりさま世帯の貯蓄額についても見ていきましょう。

同じく金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、50歳代おひとりさま世帯の貯蓄額は平均値が1087万円、中央値が30万円です。

40歳代おひとりさま世帯より平均値は200万円ほど増加していますが、中央値は50万円ほど減少しています。

減少した理由はいくつか考えられますが、50歳代は就職氷河期世代が含まれているため、貯蓄が難しい世帯が少なくないことも原因のひとつといえるでしょう。

金融資産保有額ごとの世帯割合は以下の通りです。

金融資産保有額ごとの世帯割合

金融資産保有額ごとの世帯割合

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」 をもとに筆者作成

  • 金融資産非保有:40.2%
  • 100万円未満:13.1%
  • 100~200万円未満:4.1%
  • 200~300万円未満:2.7%
  • 300~400万円未満:3.8%
  • 400~500万円未満:1.9%
  • 500~700万円未満:3.3%
  • 700~1000万円未満:3.8%
  • 1000~1500万円未満:5.5%
  • 1500~2000万円未満:3.3%
  • 2000~3000万円未満:3.8%
  • 3000万円以上:11.2%

50歳代おひとりさまでも「金融資産非保有」世帯が最も大きな割合を占めており、40.2%と40歳代よりも約7%多くなっています。

「100万円未満」世帯を合わせると、約53%と半数以上が該当しています。

しかし、「3000万円以上」世帯も11%を超えており、高額な貯蓄額を有するおひとりさま世帯が40歳代よりも増えています。

50歳代は40歳代よりも、世帯ごとの差がより大きくなっていることがわかります。

では、40歳代・50歳代おひとりさま世帯では、手取り額からどのくらいの割合を貯蓄に回しているのでしょうか。次章で詳しく見ていきましょう。