10月15日の年金支給日でした。
10月は年金から控除される保険料が「仮徴収」から「本徴収」へ切り替わるタイミングです。
特に在職老齢年金の調整を受けている方や、前年の所得が増加した方は要注意です。知らないうちに手取りが減っていた、ということも珍しくありません。
また、自分の受給額が平均と比べてどの程度なのか気になる方も多いでしょう。
国民年金と厚生年金の年齢別平均受給額から、老後の資金計画を見直すヒントが見つかるかもしれません。
1. 10月の支給分から年金の手取り額が変わる人は?
10月に支給される分の年金から、手取り額が変わるかもしれません。年金から控除される国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料などの「本徴収」が10月から始まります(8月支給分までは「仮徴収」という形で行っています)。
10月は、年金から控除される税金・社会保険料が「仮徴収」から「本徴収」へ移行するタイミングです。以下のような方は、移行に伴って手取り額が変わる可能性が高いでしょう。
- 在職老齢年金の調整が適用され、9月の改定によって手取り額が減少または増加する人
- 前年の所得が増えたことにより、住民税や保険料が増えて手取り額が減る人
在職老齢年金の制度更新により、9月に年金額が改定され、10月支給分以降の手取りが影響を受ける場合があります。
例えば、在職中の給与と年金の組み合わせで支給停止額が増減し、10月分の手取りに反映されます。
前年の所得増加が反映される時期でもあり、住民税や保険料の算定根拠が前年の所得に依存するため、前年より所得が増えた場合には10月以降の手取りが減ることがあります。
なお、天引きされる金額に変更があった場合は「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」が届くため、必ず内容を確認しましょう。
2. 国民年金の年齢別平均受給額─60歳代~90歳以上の金額をチェック
厚生労働省の資料を参考に、令和5年度における国民年金の平均受給額を見てみましょう。
2.1 60歳代
- 60歳:4万3638円
- 61歳:4万4663円
- 62歳:4万3477円
- 63歳:4万5035円
- 64歳:4万6053円
- 65歳:5万9599円
- 66歳:5万9510円
- 67歳:5万9475円
- 68歳:5万9194円
- 69歳:5万8972円
2.2 70歳代
- 70歳:5万8956円
- 71歳:5万8569円
- 72歳:5万8429円
- 73歳:5万8220円
- 74歳:5万8070円
- 75歳:5万7973円
- 76歳:5万7774円
- 77歳:5万7561円
- 78歳:5万7119円
- 79歳:5万7078円
2.3 80歳代
- 80歳:5万6736円
- 81歳:5万6487円
- 82歳:5万6351円
- 83歳:5万8112円
- 84歳:5万7879円
- 85歳:5万7693円
- 86歳:5万7685円
- 87歳:5万7244円
- 88歳:5万7076円
- 89歳:5万6796円
2.4 90歳以上
- 90歳以上:5万3621円
3. 厚生年金の年齢別平均受給額─60歳代~90歳以上の金額をチェック
厚生年金の平均受給額を、年齢ごとに見てみましょう。
3.1 60歳代
- 60歳:9万6492円
- 61歳:10万317円
- 62歳:6万3244円
- 63歳:6万5313円
- 64歳:8万1700円
- 65歳:14万5876円
- 66歳:14万8285円
- 67歳:14万9205円
- 68歳:14万7862円
- 69歳:14万5960円
3.2 70歳代
- 70歳:14万4773円
- 71歳:14万3521円
- 72歳:14万2248円
- 73歳:14万4251円
- 74歳:14万7684円
- 75歳:14万7455円
- 76歳:14万7152円
- 77歳:14万7070円
- 78歳:14万9232円
- 79歳:14万9883円
3.3 80歳代
- 80歳:15万1580円
- 81歳:15万3834円
- 82歳:15万6103円
- 83歳:15万8631円
- 84歳:16万59円
- 85歳:16万1684円
- 86歳:16万1870円
- 87歳:16万2514円
- 88歳:16万3198円
- 89歳:16万2841円
3.4 90歳以上
- 90歳以上:16万721円
老後生活を支える主な収入源となるのは、終身にわたって支給される公的年金です。公的年金に加えて、上乗せとなる収入が多ければ、充実した老後生活を送れるでしょう。
代表的な対策が、できるだけ長く働いて収入を得たり、資産所得を得たりする方法です。
老後における経済的な不安を軽減するためにも、心身の健康を維持し、現役のころから計画的に資産形成をすることが重要といえるでしょう。
4. 10月の手取り変動を踏まえた生活設計のポイント
10月からの年金支給では、住民税の徴収や在職定時改定制度の影響で、手取りが増える人・減る人が出てきます。
平均月額を年齢別に確認することで、自分の老後資金の見通しを立てやすくなります。
秋は家計の見直しに最適な季節。年金の手取り額を把握し、必要に応じて生活費や貯蓄計画を調整することで、安心して冬を迎えられます。
年金通知書が届いたら、まずは数字を確認し、今後の家計設計に活かしましょう。
参考資料
- 厚生労働省「保険料(税)の特別徴収」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額をお知らせする「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」の発送を行います」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
柴田 充輝