株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、米朝首脳会談不調を受け最後に急落

2019年2月28日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,385円(▲171円、▲0.8%) 反落
  • TOPIX 1,607.6(▲12.7、▲0.8%) 反落
  • 東証マザーズ株価指数 918.1(▲21.2、▲2.3%) 9日ぶり大幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:702、値下がり銘柄数:1,337、変わらず:91
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 昨年来高値更新銘柄数:18、昨年来安値更新銘柄数:4

東証1部の出来高は13億122万株、売買代金は2兆4,480億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米朝首脳会談が順調に開始されたことでリスクオンモードが高まりましたが、途中で雲行きが怪しくなると、利益確定売りが出始めるという忙しい1日でした。

ただ、それでも売買代金は2兆5,000億円にも達しておらず、依然として活況な商いには程遠いのが実情のようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付きは▲20円安ほどでしたが、その後は▲100円安ラインの膠着状態となりました。しかし、引け間際に米朝首脳会談が不調に終わる懸念が伝えられると急落し、大引け間際には一時▲192円安まで売られる場面も見られています。結局、終値で21,500円を割り込む反落となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらも反落で引けています。

東証マザーズ株価指数は9日ぶり反落、売買代金は17日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は1億1,116万株、売買代金1,534億円となり、いずれも前日より増加しました。医療バイオ関連株を中心に個人投資家の物色意欲回復は続いており、売買代金は17日連続で1,000億円超となりました。また、出来高も再び1億株を上回っています。

ただ、いったん利益を確定する動きに押され、株価指数は▲2%を大きく超える下落となり、9日ぶりの反落となりました。950ポイント回復はやや遠のいた印象がありますが、今後の動向が注目されましょう。

ホンダが9日ぶり反落、株価回復が続いたZOZOは一時▲8%安に迫る急落

個別銘柄では、前日に続き設備投資関連株や機械株が売られ、ファナック(6954)、安川電機(6506)、SMC(6273)、コマツ(6301)、日立建機(6305)などが大幅安となりました。

また、ハイテク株も総じて安く、日立製作所(6501)、シャープ(6753)、ローム(6963)、日本電産(6594)などが大幅下落となっています。

その他では、任天堂(7974)が大きく値を下げ、自動車株ではホンダ(7267)が9日ぶりの下落で引け、さらにZOZO(3092)が一時▲8%安に迫る急落になったことが目を引きました。

一方、ハイテク株ではアドバンテスト(6857)が逆行高となり、リクルートホールディングス(6098)やセコム(9735)など内需関連株の一角が値を上げました。

また、SGホールディングス(9143)が堅調に推移して昨年来高値を更新し、三菱重工業(7011)も値を上げて同じく高値更新となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、医療バイオ関連株で利益確定の動きが目立ち、連日のストップ高だった窪田製薬ホールディングス(4596)やアンジェス(4563)が暴落となりました。また、CYBERDYNE(7779)も大幅下落となり、ビープラッツ(4381)は▲10%超安の暴落で引けています。

一方、メルカリ(4385)は反発し、ウォンテッドリー(3991)は高値更新となりました。

葛西 裕一