普段、何気なくお金持ちや富裕層という言葉を使いますが、いったいどのくらいの資産を持っている人がお金持ちや富裕層に該当するのでしょうか。また、お金持ちになる人に共通する特徴はあるのでしょうか。

富裕層の資産規模はどのくらい?

野村総合研究所(NRI)が2018年12月18日付で発表した、2017年の日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模の推計では、富裕層を以下のように定義しています。

  • 超富裕層:純金融資産保有額 5億円以上
  • 富裕層:純金融資産保有額 1億円以上5億円未満

つまり、「純金融資産保有額が1億円以上の世帯が富裕層」と言えるでしょう。なお、この調査での金融資産とは預貯金、株式、投資信託、債券、一時払いの生命保険、年金保険などで(不動産は含まれない)、資産から負債を引いたものを「純金融資産」としています。

富裕層は何に投資しているの?

次に、富裕層の資産運用方法について、仏コンサルティング会社キャップジェミニの「World Wealth Report 2018」を見てみましょう。実は日本と海外のお金持ちでは少し資産運用の傾向が異なります。ここでは、100万米ドル(約1億円)以上の投資資産を持つ人たちが対象です。

海外の富裕層の資産の内訳は、現金及び現金同等物が約3割、株式が約3割、債券と不動産で約3割、その他が約1割という比率です。流動性が高い現金、売買益を狙った株式、配当を見込める債権や不動産に均等に配分していることが読み取れます。そしてその他の約1割にはデリバティブや未上場株式などが含まれるようです。

一方、日本の富裕層は、現金及び現金同等物が約4.5割、株式約3割、債券と不動産で約2割、その他約0.5割という割合で、海外と比べ現金類の保有率が多くなっています。

お金持ちに共通する特徴は?