物価高への対応策として、政府は2024年に「定額減税」を導入しました。しかし、この制度には仕組み上、減税分が十分に反映されなかった世帯が存在します。

その不足分を補うために設けられたのが、今回取り上げる 「定額減税補足給付金(不足額給付)」 です。

現在、全国の自治体で支給が進んでおり、すでに給付金を受け取った方もいるかもしれません。

この記事では、この 「定額減税補足給付金(不足額給付)」 の仕組みや対象、申請方法について、わかりやすく解説します。

※自治体によって対象やスケジュールが異なるケースがあります。必ずお住まいの情報をご確認ください。LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

1. 【定額減税補足給付金(不足額給付)】ってどんな仕組み?

定額減税補足給付金(不足額給付)とは、2024年に行われた定額減税で減税額が足りなかった世帯に対し、不足分を補う目的で支給される給付金です。

2024年は、6月以後の給与・賞与の源泉徴収税額から控除する形で定額減税を実施しました。もともとの税金が減税額より小さく、一度に控除しきれない場合は、以降の月に順次繰り越す仕組みとなっていました。

2024年に実施された定額減税《所得税》

2024年に実施された定額減税《所得税》

出所:国税庁「令和6年分所得税の定額減税のしかた」

以上のような処理を進めた結果、一部の世帯は2024年末を迎えてもなお減税額満額が控除できていない状態となっています。

また、2024年6月の時点では給付額を概算値を基に計算しています。年末までに確定した所得等の状況を基に給付額を確定した結果、給付所要額が当初の概算値と変わるケースも考えられます。

これらの事情による控除不足額を2025年に給付するのが、定額減税補足給付金(不足額給付)です。