気軽に商品を購入できることで、テレビショッピングが長く人気を集めています。特に、テレビを良く見る高齢者から人気で、昼の時間帯にテレビショッピングを放送する局も多く存在しています。
そんな中、実物を触ることができないテレビショッピングでは、トラブルも多発しているようです。2024年度には、全国の消費生活センターにテレビショッピングに関する消費者トラブルの相談が8705件も寄せられています。
2025年度では高齢者がトラブルを起こすことが多くなり、70歳以上の相談が全体の約8割という数字に。「高齢の家族が次々と購入してしまう」といった、家族からの切実な相談もあるようです。
そこで、今回は独立行政法人国民生活センターが発表する、テレビショッピングにおける消費者トラブルの実例を紹介。自分の祖父母や両親が巻き込まれないよう、トラブル例を参考にしてください。
また記事中では、消費者庁による令和7年版「消費者白書」より、最新の「消費者被害の推計額」についてもご紹介します。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
※今回ご紹介する内容は、独立行政法人国民生活センターの掲載許可を頂いております。
1. テレビショッピングでトラブルを起こさないためには?
まず、テレビショッピングに関する年度別の相談件数から見ていきましょう
1.1 テレビショッピングに関する年度別の相談件数
- 2019年度:7144件
- 2020年度:1万547件
- 2021年度:9732件
- 2022年度:1万1137件
- 2023年度:9138件
- 2024年度:8705件
※2025年度は7月31日までで1838件
続いて、テレビショッピングに関する年度別の相談件数のうち、契約当事者が70歳以上の割合を見ていきましょう。
1.2 テレビショッピングに関する年度別の相談件数のうち、契約当事者が70歳以上の割合
- 2019年度:61.8%
- 2020年度:65.3%
- 2021年度:70.9%
- 2022年度:72.6%
- 2023年度:74.1%
- 2024年度:77.4%
※2025年度は7月31日までで76.8%
上記の通り、高齢者がトラブルを起こす割合が増えています。相談事例もご紹介しましょう
1.3 テレビショッピング高齢者トラブル相談事例①
母がテレビショッピングでマッサージ器を購入したが、叩く力が強くて使えないと感じたため、返品を申し出たが、事業者は応じなかった。
1.4 テレビショッピング高齢者トラブル相談事例②
父がテレビショッピングで真空ポンプと真空保存袋を注文した。電話で定期購入を勧められ、断ったにもかかわらず定期購入になっていた。
上記のとおり、購入時に関するトラブルが多いようです。
国民生活センターからのアドバイスとしては、返品・解約条件をしっかり確認することをおすすめしています。また、意図せず定期購入になっていないか細かくチェックすることも重要。
高齢者だけでなく、若い世代の消費者にも当てはまるアドバイスですね。