総務省が2025年9月25日に発表した、2025年9月の東京都区部の消費者物価指数は、前年同月比2.5%の上昇となりました。

電気・ガス料金の補助が行われているものの、昨年より規模が小さく、光熱費は上昇に転じています。さらに、コメやチョコレート、コーヒー豆といった日常的な食品の値上がりも続いており、家計への影響を実感する家庭は少なくないでしょう。

物価高騰の影響で日々のやりくりに精いっぱいで、なかなか将来の資産形成まで考えられないと感じる人も多い現状です。果たして将来の資産形成は何歳から始めれば間に合うのでしょうか?

今回は、50歳から65歳までの15年間、毎月5万円を積み立てた場合を例に、50歳から資産形成を始めた場合のインパクトについて考えていきましょう。

また、新NISAを活用している人が忘れがちな注意点についても最後に解説します。

1. 【知っておきたい】新NISAを利用する「メリット」とは?

NISA(ニーサ)は2014年に導入された資産形成を支援する制度で、2024年からは制度改正により「新NISA」として運用が始まりました。

最大の特徴は、投資によって得られた利益に課税されない点です。

通常であれば、売却益や配当金には約20%の税金が課されますが、NISAを利用すればこれらが非課税となり、利益をそのまま受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAには投資できる金額や対象商品に上限や制約が設けられているため、利用にあたっては事前に内容を理解しておくことが大切です。