4. 【パナソニック初のシャワーヘッド】ブレイクスルーのポイントは?

発表会では毛髪診断士の鈴木真奈氏とFINE VEILの開発を担当したビューティ・パーソナルケア事業部の光岡基樹氏によるトークセッションも行われました。

鈴木氏は髪を美しくするために重要なポイントとして「髪をしっかり洗うこと」を挙げ、「当たり前のことだが、実はあまりうまくできていない人が多い」とコメント。シャンプーの予洗いは「髪の長い方であれば2分、短い方でも1分半は必要」と専門家ならでは知見を語りました。

毛髪診断士の鈴木真奈氏

筆者撮影

「洗えているつもりでも、実際は髪に阻まれて頭皮まで濡れていない。しっかり頭皮の汚れを落とさければ、シャンプーやトリートメントの効果は薄れてしまう。その点、FINE VEILのプレシャンプーモードは、頭皮までちゃんと水流が届くので、効果的に頭皮にアプローチできる」

開発者の光岡氏は、プレシャンプーモードの水流設計は頭皮ブラシから着想を得たものであるというエピソードを披露。「ブラシのようにしっかりと髪を掻き分けるために最適な流線間隔を繰り返し検討した」と開発の苦労を語りました。

ビューティ・パーソナルケア事業部の光岡基樹氏

筆者撮影

5年にも及ぶFINE VEILの開発期間において、ブレイクスルーになったのが「ファインバブルが水道水のカルシウムイオンを吸着するという発見」でした。

カルシウムイオンはトリートメントの行き渡りを妨げる要因でしたが、大量のファインバブルを含んだ水流を生み出すFINE VEILは、これをしっかりと取り除けるため、トリートメントの効果を最大化することができるそうです。

ファインバブルが水道水のカルシウムイオンを吸着することで、トリートメントの効果が最大化される

出所:パナソニック株式会社

5. 【パナソニック初のシャワーヘッド】市場想定価格は3万4000円前後

FINE VEILの価格はオープンで市場想定価格は3万4000円前後。カラーはホワイトとシルバーの2色展開。11月上旬に発売予定です。今後はヘアケア剤ブランドとのコラボ、温泉施設などでのプレースメント、レンタルサービスでの展開などを通して、ユーザーが体験できる機会創出を行っていくとのことでした。

参考資料

大蔵 大輔