4. 【安心の老後】年金だけじゃない!家計と資産を安定させる方法
年金だけで基礎生活費をカバーできない場合は、できるだけ長く働いたり、資産を取り崩したりする必要が出てきます。
就労によって基礎生活費をカバーできれば、資産を取り崩すスピードを遅らせることができ、さらに公的年金を繰下げて受給額を増やすという選択も可能です。
繰下げ受給のメリットは、受給を1カ月遅らせるごとに0.7%ずつ年金額が増額される点です。
本来の年金が月15万円の方が70歳まで繰下げれば、月21万3000円の年金を生涯にわたって受け取ることができます。
人生100年時代と言われる現在、長寿リスクへの備えとして繰下げ受給は有効です。「できるだけ長く働く」「年金を繰下げ受給する」「資産を取り崩す」という方法で、老後生活を安定させましょう。
5. 年金と貯蓄の現実に向き合い、老後生活を安定させよう
老後生活を安定させるためには、できるだけ長く働いて基礎生活費をカバーし、資産の取り崩しペースを抑制することを意識しましょう。「年金の繰下げ受給」を活用し、生涯にわたって受け取れる年金額を増やすことも効果的です。
最終的には、計画的な「資産の取り崩し」で不足分を補完します。人生100年時代の長寿リスクに備えるには、これら3つの方法を組み合わせることが重要です。早めに準備を進めて、年金だけに頼らない老後設計を始めましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
柴田 充輝