ホープ、2Q累計は増収も最終損益は赤字幅拡大 売上原価や人件費の増加などが影響

2019年2月13日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、株式会社ホープ2019年6月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社ホープ 代表取締役社長/CEO 時津孝康 氏
株式会社ホープ 取締役/CFO 大島研介 氏

会社概要

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時津孝康氏(以下、時津):株式会社ホープの代表をしております時津と申します。それでは、2019年6月期第2四半期の決算説明会を開催させていただきたいと思います。

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お手元に配布しております資料で、17ページまでが私がプレゼンをさせていただきます。18ページ以降の具体的な数字部分に関しましては、CFOである大島からご説明申し上げます。最後に、私から一言だけお伝えできればと思っています。

まだ当社のことをご存じない方もいらっしゃると思いますので、会社概要からお話しします。株式会社ホープといいまして、自治体に特化したサービス業という位置づけで、2005年に創業しました。本社は福岡県福岡市中央区薬院にございまして、現在では、従業員はパート・アルバイトを含めて約190名ほどを有しています。

企業理念/行動指針

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5ページ目になります。企業理念は、「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」です。私どものセンターピンは自治体で、そこにフォーカスを当てて、さまざまなサービスを作り上げているのが現状でございます。

事業セグメントとサービス

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6ページ目は事業セグメントになります。今期から、セグメントを大きく4つに切り直しています。1つ目は広告事業です。広告は2005年からの創業事業です。そのほかの事業は、マーケティング事業、メディア事業、エネルギー事業です。現状は新たな投資をするわけではなく、この4つの事業にすべてのリソースを集中しているというのが現状でございます。

今期の成長戦略

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7ページ目になります。こちらも去年の決算発表でお伝えしておりますが、今期、私たちが何に取り組むかということで、大きくこの4つに集約されています。

1つ目は、BtoGマーケティング支援です。当社のサービスやノウハウ、ネットワークを活用して、自治体に対してさまざまアプローチをかけていくマーケティング事業を展開しています。地方創生というワードもできており、自治体と仕事をしたいという企業さまが多くいらっしゃいますので、そこに対して私たちが支援を行っています。

2つ目がメディア開発です。「『ジチタイワークス』などの新たなメディアの開発」と書いていますが、いま申し上げたBtoGマーケティングとの垂直統合的なサービスの1つで、前期から公務員向けのフリーペーパーを作っています。自治体は1,700以上ありますが、定期的に全役所の全課に配布している当社のメディアになります。そういったものを開発し、注力していますので、今期のP/Lにインパクトがある事業の1つだと考えています。

3つ目がエネルギー事業ですが、「GENEWAT」というサービスを作っています。自治体の使用している電力の市場規模が約1兆円あると当社では見ており、そこに対して今期から本格的にアプローチをかけています。第2四半期までの数字しかお伝えできないのが残念ではございますが、ここに関してもかなり注力していますので、私たちとしては、ここも大きな収益の柱として進めていきたいと考えています。

4つ目が、生産性向上です。RPAを導入するなど生産性の向上を目指しております。また、前期のような大量採用をストップしています。前期採用した100人を育てて、そこからどう生産性を向上させていくのか。事業セグメントを4つに切っていますが、同時に成長戦略としても、もうこれ以外(の事業)はやらないと考えています。

いろんな案件やお話をいただくのですが、この4つの事業に集中して会社の収益性をV字回復していくことが、今期やるべきことだと認識していますので、あらためてみなさんにお伝えいたしました。

売上高推移

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2016年に上場したときの売上高は15億9,000万円で、翌年が17億7,000万円、前年が22億円です。今期は29億円を売上高の目標として立てていますが、予定どおりで割れることはないと考えています。

[広告事業①] SMART RESOURCEサービス①

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「SMART RESOURCEサービス」ですが、広告事業の具体的なサービスです。その内容をご説明しますと、毎年、自治体から広報紙などのさまざまなスペースの広告枠を購入し、その広告枠を民間企業に販売していきます。創業からの広告枠等の購入金額の累計である財源確保額は累計で61.1億円ほどです。

[広告事業①] SMART RESOURCEサービス②

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特徴としては、毎年入札があって、競合に負けないように競り落としていく仕入れのところで金額のボラティリティがあります。あとは、こちらに記載のとおり季節性や在庫リスクがあります。「SMART RESOURCEサービス」に関しましては、以上になります。

[広告事業②] SMART CREATIONサービス《マチレット》①

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続いて、「マチレット」についてです。自社メディアと捉えていただいていいのですが、各分野で自治体から発行される専門性の高い冊子を、当社が無償で作って寄贈するという、協働発行型のビジネスモデルになります。

今期、自治体との契約は約850件の予定になりますが、第2四半期末時点で790冊と予定どおり推移しているのではないかと思います。子育てや空き家、介護やエンディングといった、自治体から市民の人たちに直接手渡される冊子を、すべて当社で作っています。

[広告事業②] SMART CREATIONサービス《マチレット》②

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当社では、どうしても第4四半期に売上高の偏りがあります。これはIPOをしたときからずっといわれていることです。今回も「マチレット」は第4四半期……自治体からは4月・5月・6月に納品してほしいというニーズが非常に高く、その時期をなんとか動かそうと努力してはいるのですが、どうしても第4四半期に偏りが出てしまいます。

自治体の納品はほぼ90数パーセントと決まっていますので、あとは広告枠の販売に関して継続確認をして、一定の新規クライアントに売れるかどうかになりますので、変数はありますが、「マチレット」は、第4四半期でしっかり数字を作っていければと思っています。

[広告事業] 財源確保額

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13ページ目は、「創業以来の財源確保額」です。私どもは、自治体からの広告枠買取や、「マチレット」での経費削減で、(創業以来)65.3億円ほどの財源確保に努めてきています。

この額が100億円・200億円・300億円にならないと、私たちは東証一部にも行けないでしょうし、大した会社にはなれないだろうと思っています。この額をどうやって増やしていくのか、どういうかたちで自治体に貢献できるのかは、私にとっても、会社にとっても、かなり重要なKPIだということを、あらためてお伝えできればと思っています。

[マーケティング事業]

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14ページ目です。マーケティング事業ですが、先ほど注力する1つの柱とお伝えしたとおり、自治体に対してさまざまなサービスを投下したい企業が非常に多いので、私たちがその橋渡し役となって、コンサルティングや営業代行を行っています。

現在、予定どおりの売上を積み上げております。自治体へのアプローチで困った時に、当社にお声をおかけいただくという流れができていますので、いままでのリソースを活用しながら少しずつ事業を伸ばしています。

その中で、「ジチタイワークス」のリーチが非常に効いています。私たちが開発したメディアなのですが、非常にユニークなサービスで、企業は自治体に何かを売り込みたいということで当社にアプローチをしてきます。私たちは、コンサルティングサービスならびに「ジチタイワークス」の誌面の中の広告枠を販売しています。

ほぼセット販売になっており、マーケティング事業としてコンサルティングが取れると、同時に「ジチタイワークス」の中の広告枠も買っていただけるというところで、一挙両得というと少し失礼かもしれませんが、お客さまに2つ同時に喜んでいただけるサービスができています。

今期は4回ぐらいしか「ジチタイワークス」を発行していませんが、来期以降は本格的に「特別号」の発行も予定しており、生産性は高まって、相当程度業績にプラスの影響をもたらすのではないかと考えています。

[メディア事業]

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続いて、メディア事業です。ここは正直をいうと、まだマネタイズが一切できていない事業です。「マチイロ」は、自治体と地域住民をつなぐアプリケーションということで、現在は無料で、自治体から広報紙のプッシュ通知などが届きます。

ほぼ独占で、779の自治体と契約が取れていまして、ユーザーのダウンロード数が37万4,240ダウンロードです。現在は基本的にお金をいただいていませんが、これからどういうかたちで自治体に課金していくのか等の絵はできています。おそらく、来期以降の発表になるのではないかと思っています。

続いて、「マチカゴ」です。子育ての冊子を作っている中で、アプリケーションも作りたいという自治体のニーズがいくつかありましたので、試験的に進めたサービスの1つでございます。

最後は「自治体クリップ」で、自治体特化型のオウンドメディアです。オウンドメディアのランニングコストが年間で1,000万円もかかりませんので、営業マンを2人雇うよりも、こういったメディアによってプル型(のセールス)に切り替えたいということで展開しています。問い合わせや資料請求を数多くいただいていまして、いまのところは、人によらない営業のかたちにおいては成功していると思っています。

ただし、これが目に見えてP/L上で売上を上げている、粗利を作っているかというと、そういうわけではないという点はお伝えしたいと思います。

[エネルギー事業] GENEWAT

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続いて、「GENEWAT」についてです。前期の決算発表でお伝えしているのですが、自治体市場においては、ほぼ入札になっていないということで、私から見るとブルーオーシャンに見えている市場です。唯一、社内の中で私が直接管掌しているのが、このエネルギー事業でございます。

ここに関しては、自分の責任で立ち上げから売上・利益を伸ばしているフェーズで、新電力の一業者として自治体の掘り起こし・入札案件に臨んでいるのが現状でございます。以上が、事業セグメントごとの具体的な事業内容になります。

2Q決算サマリー(2018年7~12月)

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17ページは、上半期の売上と営業利益になります。売上高は9億8,100万円です。営業利益はマイナス2億2,500万円です。前年とほぼ同じかたちになっており、まだ広告事業に依存している現状ですので、最後の第4四半期に利益を出しにいくという構図になっています。少し不安に思われるかもしれないのですが、いままでと同じことを粛々と実行すれば、前年の赤字(当期純損失)が1億3,000万円ほどでしたが、今期は発表済みの3,000万円ぐらいの赤字の業績予想を据え置いています。

実際に、どこまでV字回復できるかということで、勝負の年だという感覚を持っていますので、覚悟を持って、どこまで黒字に持っていけるかということで、一生懸命やっています。

ここまでのプレゼンに関しましては、以上です。続いて、大島からご説明申し上げます。

2Q決算ハイライト(計画対比)

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大島研介氏:では、私から決算概要について、お話をさせていただきます。着座で失礼いたします。

19ページですが、第2四半期決算ハイライト(計画対比)ということで、左側が上半期/下半期、右側が四半期ごとの計画対比の数字となっています。緑色のグラフが売上高、グレーのグラフが営業利益となっています。左側について申し上げますと、売上高が逓増(ていぞう)しているものの、計画に若干届かなかったのが実情でございます。実際に、業績予想としてお出ししていた数字である10億900万円に対して、売上高は9億8,100万円でございました。

一方、グレーの(グラフの)営業利益ですが、マイナス2億1,300万円という計画値に対して、マイナス2億2,500万円という実績です。先ほど時津からも申し上げましたが、当社の事業のうち「マチレット」というサービスの収益計上が、第4四半期の4月から6月に偏ることもございまして、下期の数字は、売上高が19億4,800万円の予想で、営業利益に関しては1億8,100万円のプラス予想となっています。

右側が四半期ごとの数字ですが、こちらも売上高が計画に若干届かないかたちで推移しています。一方、営業利益に関していうと、第1四半期は上振れで着地、第2四半期はコストの前倒しも若干あった関係で下振れています。

2Q決算ハイライト(P/L)

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20ページですが、こちらは実際の数値の表となります。左側が、前年の第2四半期、6ヶ月間の累計です。それに対して右側が、今年の第2四半期の累計となっています。緑の数字が実績でございます。売上高は9億8,100万円で、前年同期比で18.8パーセント増。計画比増減ではマイナス2,800万円です。営業利益はマイナス2億2,500万円で、前年同期に対してはマイナス2,500万円ほどとなっており、計画対比ではマイナス1,100万円です。

四半期売上高推移

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こちらは、四半期ごとの売上高の推移をグラフ化したものでございます。第2四半期だけを切り取ってお伝えしますと、売上高はトータルで5億6,000万円。前年の第2四半期に対しては、25.2パーセント増となっています。中身としましては、緑色の(グラフが)広告事業で7,000万円ほどプラス。また新しく発生したエネルギー事業が、プラス4,400万円となっています。この2つが影響して、(前年同期比で)25.2パーセントの増加となっています。

セグメント別売上高 [広告事業]

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続いて、22ページです。広告事業だけを取り出したもので、さらにサービス別に細分化しています。「SMART RESOURCEサービス」「SMART CREATIONサービス」「その他」と3つの区分でございまして、「マチレット」はSMART CREATIONサービスに区分付けされています。

先ほど(広告事業の売上高が)7,000万円増加したとお伝えしましたが、その中でも、SMART RESOURCEサービスのセグメントが3,600万円増加しています。また、SMART CREATIONサービスが2,300万円ほど増加しており、トータルで(前年同期比)16パーセント増加しています。

セグメント別売上高 [マーケティング&メディア事業][エネルギー事業]

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こちらのページでは、マーケティング&メディア事業とエネルギー事業をお出ししています。まず、マーケティング&メディア事業でいくと、濃いオレンジ色が第2四半期累計の数字で、薄いオレンジ色が通期の数字でございます。一昨年、昨年と4,700万円の売上高でございましたが、第2四半期同士の売上高を比較していくと、900万円、1,500万円、そして足元1,800万円という推移になっています。

(スライドの)下側がエネルギー事業です。まだサービスが黎明期といっても差し支えないと思いますが、第1四半期の売上がだいたい1,700万円で、第2四半期が4,400万円です。6ヶ月では6,100万円と、規模が徐々に拡大しているものの、さらに販路拡大に注力していくタイミングかなと考えています。

営業利益増減分析

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前年の第2四半期と今期の第2四半期の営業利益同士を比較したときに、どのような要因で増減しているかをグラフ化したものでございます。前年の第2四半期の累計営業利益がマイナス2億円でした。そこに対して、まず売上高の増加インパクトが1億5,500万円。内訳で申し上げますと、広告事業がプラス9,100万円、マーケティング&メディア事業がプラス200万円、その他がプラス6,100万円となっています。

また、売上原価の増加ですが、こちらは広告事業の増加分が7,000万円、エネルギー事業(の増加分)が5,700万円となっています。販管費は5,200万円増加していますが、4,700万円ほどが人件費の増加分です。以上より、今期の第2四半期累計で、営業利益がマイナス2億2,500万円となります。

2Q決算ハイライト(B/S)

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最後のページですが、こちらはB/Sをサマリー化したものです。昨年12月末に長期の借入れを起こした関係で、固定負債が若干大きくなっています。流動負債に入っている1年以内の返済予定の負債と合わせると、有利子負債がだいたい3億6,000万円に増えています。それ以外の点では、いままでの決算と特段異なる特徴はございませんので、説明は割愛させていただきます。

決算概要のご説明は、以上にさせていただきたいと思います。

今後について

時津:本日はお寒い中、当社の説明会にお越しいただき、ありがとうございました。

前年、私たちは1億3,000万円ほどの赤字を出してしまいました。前年は非常に苦しい状況でございました。(今期ももし赤字になったとしたら)2期連続で赤字を出すというのは、上場企業としては基本的にあり得ないと考えております。

社内はいま、例えば広告事業であれば、いかに「マチレット」を売り切るのかなど、一致団結して動いているところです。もう1つ、私が管掌している唯一の事業「GENEWAT」では、入札のピークを迎えておりますので、その中でいかにしてトップラインを伸ばしていくのか、利益を作っていくのかといった点についても、必死に検討しております。

「この時価総額でなにをいっているんだ」といわれるかもしれないのですが、会社を立ち上げたときから自治体に特化したサービス会社を作りたいと考えていました。広告屋になりたいわけでもないですし、エネルギー屋になりたいわけでもございません。日本で唯一、自治体に特化したサービス会社を作りたいということで、一生懸命やっております。

いろいろとご意見を頂戴しておりますが、ここから軸を動かす気持ちはまったくありません。自治体に対するソリューションを提供する会社であり続けたいということを、みなさんにお伝えできればと思っております。

また、冒頭でもお話ししたのですが、この状況をどう抜けていくかというところです。将来、この会社の株価がどうなるのか、従業員の雇用を守れるのかという部分で、なんとかこの状況を脱したいという強い思いで一生懸命やっていきますので、半年後、まったく違うかたちでここに立てたらいいなと考えています。

ぜひ温かく見守っていただきたいと思います。以上になります。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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