秋の夜長、将来の生活設計について考える時間が増えていませんか。

現役世代にとって、老後の収入源をどう確保するかは大きなテーマです。そんな中、注目したいのが「年金生活者支援給付金」という制度。

これは、年金を受給する高齢者で、所得が一定基準以下の方に対し、年金に上乗せして支給される仕組みです。将来、自分や家族が対象になる可能性もあるため、今から知っておくことが大切です。

本記事では、対象者の条件、給付基準額、そして申請方法をわかりやすく解説します。老後の安心を、この秋から準備してみませんか。

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1. 低年金の人が受け取れる「年金生活者支援給付金」とは?

年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得が一定基準を下回る人を支援する目的で、2019年に創設された制度です。

給付は公的年金と同様に2か月ごとに支給され、年金に上乗せされる形で振り込まれます。

この給付金には、受給している年金の種類に応じて次の3つの区分があり、それぞれに支給要件と基準額が設けられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

1.1 【2025年度】年金生活者支援給付金の給付基準額はいくら?

2025年度の年金生活者支援給付金は、前年度比で2.7%引き上げられました。

【2025年度の給付基準額】

  • 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

老齢年金生活者支援給付金については、この基準額をもとに、保険料の納付済期間などに応じて実際の支給額が算出されます。

いずれも「月額」で設定されており、実際の支給は2か月分がまとめて年金に上乗せされます。

基準額どおりに受給できる場合、1回の支給で約1万円、年間ではおよそ6万円となります。

また、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2024年3月時点での平均給付月額()は、老齢年金生活者支援給付金が4014円、障害年金生活者支援給付金が5555円、遺族年金生活者支援給付金が5057円でした。

※2024年3月において認定されている平均給付金額です。