残暑が厳しい9月、夏の疲れを癒やしながら、これからの暮らしについて考える方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、65歳以上の一人暮らしの世帯は3割を超え、年々増加傾向にあります。

生き方が多様化する今、老後の「おひとりさま」世帯が増えているのです。

こうした状況で、特に意識して備えておきたいのが「老後のお金」です。

この記事では、リタイア後の生活を具体的にイメージできるよう、65歳以上単身無職世帯における《ひと月あたりの生活費》の平均をご紹介します。

また、年金加入経歴&平均収入別で、「国民年金・厚生年金」の年金額例を5パターン解説しますので、老後生活の参考にぜひご覧ください。

1. 【前年から0.6%増】2025年9月の「飲食料品値上げ」は1422品目に

帝国データバンクが2025年8月29日に発表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2025年9月の飲食料品値上げは1422品目となりました。

なお、前年9月(1414品目)から8品目・0.6%増えています。

【前年から0.6%増】2025年9月の「飲食料品値上げ」は1422品目

【前年から0.6%増】2025年9月の「飲食料品値上げ」は1422品目!

出所:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年9月

食品分野別にみると、家計への影響が特に大きい品目の値上げが目立ちます。

最も多かったのはたれ製品やソース、マヨネーズ、ドレッシング類を中心とする「調味料」(427品目)でした。

次いで各種冷凍食品や水産練り製品などの「加工食品」(338品目)となり、チョコレートやポテトチップス類といった「菓子」(291品目)が続きます。

いずれも食卓に欠かせないものばかりで、代替が困難な商品が目立ちます。

特にマヨネーズやドレッシング、冷凍食品、お菓子類などは、購入頻度が高い家庭も多く、家計への打撃は避けられない状況といえるでしょう。

食品分野別の値上げ品目数(2022年~2025年)

食品分野別の値上げ品目数(2022年~2025年)

出所:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年9月

食品の値上げは、これで9カ月連続で前年同月を上回る結果となり、値上げラッシュが長期化している実態が浮き彫りとなりました。

単月でみても、9月の値上げは4カ月連続で1000品目を超えており、連続増加期間は統計開始の2022年以降で最長を更新しています。

さらに、2025年の値上げは11月までの公表分で累計2万34品目となり、前年実績(1万2520品目)を60.0%上回っています。

2023年(3万2396品目)以来、2年ぶりに2万品目を超える見込みで、値上げが長期化かつ大規模な動きとなっていることが見て取れます。

家計をやりくりするだけでなく、これからの値上がりにも備えてよりお得な商品を探すなど「暮らしを守るための工夫」がこれまで以上に大切になってくるでしょう。