給付金や助成金、補助金などは「申請主義」のため、知らないと受給できない給付金制度が数多く存在します。
60歳以上のシニア世代が対象となる制度に、年金生活者支援給付金や高年齢雇用継続基本給付金、高年齢求職者給付金などがあります。要件を満たしていても、申請しなければ一円も受け取れません。
社会保険制度を正しく理解し、活用できる給付金がないか確認することで、老後の生活を支える重要な収入源を確保できる可能性があります。
1. 【シニア向け】申請しないともらえない給付金制度
「60歳以上」「65歳以上」など、シニア向けの給付金制度があります。これらの制度は「申請主義」で、要件に該当しても申請しなければ受給できません。
まずは、シニア向けの代表的な給付金制度を紹介します。
1.1 年金生活者支援給付金
年金生活者支援給付金は、受給できる年金額が低額の方や所得が一定以下の方へ支給される給付金です。
要件に該当する場合、公的年金の上乗せとして支給されます。受給するには、年金事務所への申請が必要です。
1.2 高年齢雇用継続基本給付金
高年齢雇用継続給付金は、60歳以上65歳未満の方が対象となる給付金です。雇用保険に加入して働いており、雇用保険の被保険者期間が5年以上ある方が対象となります。
60歳以上65歳未満の方の賃金が60歳到達時の75%未満のとき、最高で賃金額の10%に相当する金額が支給されます。
たとえば、60歳到達時の賃金が40万円で60歳以上65歳未満の賃金が20万円の場合の支給額は、「20万円×10%=2万円」です。
給付金の申請先は、事業所を管轄するハローワークです。実務上は勤務先が申請するケースが一般的ですが、自分で申請することも認められています。