5. 50代からの老後資金対策は、まだ間に合います
50代になってからでも老後資金の準備は決して遅すぎることはありません。
50代は収入のピーク期でもあり、子育てや住宅ローンが落ち着き始める世代でもあります。そのため、今から計画的に取り組めば、十分に老後資金を積み上げることができるのです。
老後資金対策において見落とされがちなのが保険の役割です。医療費や介護費用といった予期せぬ出費は、せっかく準備した老後資金を一気に減らしてしまうことがあります。
そのため、50代は「今の自分に必要な保障」が備わっているかを確認し、定期的に保険を見直すことが欠かせません。
6. 50代に必要な保険の見直しとは
40代までに加入した保険を、そのままにしていませんか?
50代に入るとライフスタイルや家計の状況が大きく変わり、保険の見直しが必要になるケースが増えてきます。ここでは、50代が意識すべき保険の見直しポイントを整理してみましょう。
6.1 ライフイベントに合わせた保障内容の見直し
子どもの独立や定年退職など、50代は大きな転機を迎える時期です。ライフイベントによって収支のバランスが変われば、必要な保障範囲や保障額も変化します。加入当時のままでは不十分な可能性があるため、定期的に内容を点検しておきましょう。
6.2 医療事情に合った保障を備える
医療保険やがん保険は、新しい医療技術や治療法に合わせて商品が進化しています。古い契約のままだと、いざという時に十分な給付金を受け取れないケースも。少なくとも3年に一度は契約内容を確認し、今の医療事情に即した保障があるかどうかをチェックすることが大切です。
6.3 健康状態の確認も忘れずに
新しい保険に入り直そうと思っても、健康上の理由で加入できないこともあります。見直しを検討する際は、まず自分の健康状態を把握しておきましょう。そのうえで、今の自分に合った保障をどう確保するかを考えることが重要です。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」
三石 由佳