株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、一時+312円高も上値は重く

2019年1月31日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,773円(+216円、+1.1%) 反発
  • TOPIX 1,567.4(+16.7、+1.1%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 897.9(+14.5、+1.6%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,563、値下がり銘柄数:493、変わらず:72
  • 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
  • 昨年来高値更新銘柄数:4、昨年来安値更新銘柄数:19

東証1部の出来高は13億5,957万株、売買代金は2兆5,574億円(概算)となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は増加しています。米国FOMCの結果を受けたNY市場の大幅上昇を受け、東京市場でも買いが先行しました。

ただ、決算発表を見極める慎重なスタンスを取る投資家も多く、売買代金は2兆5,000億円を小幅に上回る程度で終わっています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。寄り付き直後には一時+312円高まで上昇しましたが、その後は上値が重くなり、一時+126円高まで上昇幅を縮小する場面もありました。後場も膠着状態となりましたが、+200円超高の反発で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなって反発となりました。

東証マザーズ総合指数は力ない反発、売買代金は1,000億円を大きく割り込む

東証マザーズの出来高は5,322万株、売買代金768億円となり、いずれも前日より減少しました。前日の大暴落直後ということもあり、下値を拾う動きは少なく、全体的に様子見スタンスが強まりました。売買代金は1,000億円を大きく下回る結果となっています。

また、総合指数も反発となりましたが、力強さに欠けるものとなりました。取引時間中には一時900ポイントを回復しましたが、最後は割り込んでいます。今回の暴落で個人投資家の投資意欲が大きく減退した可能性があるため、早期の回復は難しいかもしれません。

ソフトバンクGが一時+5%超高の急騰、下方修正のサイバーエージェントは暴落

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が一時+5%超高の急騰となり、ダイキン工業(6367)も反発しました。

また、ハイテク株が総じて買われ、TDK(6762)が一時+9%超高、アドバンテスト(6857)が一時+8%超高となっていずれも急騰となり、NEC(6702)は一時+9%高に迫る急騰で昨年来高値を更新しています。さらに、ソニー(6758)や村田製作所(6981)も大幅高で引けています。

その他では、後場に決算発表を行ったアステラス製薬(4503)が急騰して引けたのが目を引きました。

一方、前日にストップ安となった大日本住友製薬(4506)がストップ安こそ免れたものの連日の暴落となり、エーザイ(4523)や武田薬品工業(4502)も大幅安となりました。

また、後場に決算発表を行った日本ハム(2802)が発表直後から急落して引けています。

その他では、前日の決算発表で通期業績予想を下方修正した東京電力ホールディングス(9501)が一時▲8%超安の急落となり、同じく通期業績予想を大幅に引き下げたサイバーエージェント(4751)は▲16%弱安の大暴落となったのが注目されました。

なお、個人投資家の換金売りが続くソフトバンク(9434)も大幅下落となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)に売りが殺到して取引が成立せず、▲17%安で連日のストップ安となりました。一方、アンジェス(4563)など他のバイオ関連株は反発しています。さらに、メルカリ(4385)やCYBERDYNE(7779)などは大幅反発となりました。

葛西 裕一