紅葉が山々を彩り始め、いよいよ秋が深まる10月となりました。同時に、この季節は年の後半に向けて、自身のキャリアや人生設計について改めて考える良い機会でもあります。

内閣府が公表した最新の高齢社会白書でも「人生100年時代」という言葉が強調されており、長寿化はすでに現実のものとなっています。

長生きは喜ばしいことですが、その分、老後の期間が延びることに伴い、お金の準備もより重要になってきます。長寿社会の到来は、私たちの働き方やお金との向き合い方を根本から変える必要性を突きつけていると言えるでしょう。

本記事で取り上げるデータは、最新の平均寿命の動向から、実際のシニア世帯の貯蓄状況、さらには年金や老後の生活費の実態まで、人生100年時代を生き抜くために知っておきたいお金の情報を網羅しています。

1. 日本人の平均寿命

厚生労働省が2025年7月25日に公表した「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は男性が81.09年、女性が87.13年でした。

※「平均寿命」とは、0歳の平均余命を指します。

男性は前年と横ばい(▲0.00年)で、女性はわずかに下回りました(▲0.01年)。また、平均寿命の男女差は6.03年で、前年より▲0.01年とわずかながら縮まっています。

過去の推移も見てみましょう。